豪雨に注意 土砂水災害② 晴れても危険な急斜面
ゲリラ豪雨や線状降雨帯による雨の影響は、がけ崩れや崩落だけでなく水災害も起こします。
短時間に降水量が増えた事により、高架下や立体交差の低地部分、いわゆるアンダーパスの冠水や、雨量が排水処理能力を超えてしまい道路の冠水や下水道の逆流による車の冠水、店舗や家屋の床下・床上浸水、更にマンションなどでもベランダの水たまりから雨水が室内に流れ込んだり吹き込んだりと、水濡れはもちろん、家財や家電品も被害を受ける事がありますから、道路冠水により雨水等が流れ込む可能性がある地下の駐車場や店舗・事務所はもちろん、2階以上のマンションであっても注意が必要です。
排水口が泥や落ち葉などで塞がっていないかという基本的な事は勿論ですが、最近ではベランダガーデニングやベランダキャンプなど、ベランダに多くのモノを置く人がいますので、いざ緊急避難時に突き破って隣の居室に移動が可能なフェンスを塞いでいないか、緊急はしごで階下に降りられる為にそこを空けておくようになっているハッチをカーペットなどで塞いで見えなくなっていないか、ベランダに置いた鉢植えやおもちゃ、ベランダスリッパ等で、排水口から流れるはずの雨水が流れにくくなっていないかといった日頃の点検も必要です。
浸水被害の防止対策とともに、浸水した場合でも店舗や事務所の什器・備品・商品、電気製品や家財等がなるべく水濡れ被害を受けない、または被害が起きそうな場合に速やかに床から上の方に移動が出来るような配置にする事も重要です。
もっとも、夜間休日などで速やかな対応が出来ない場合もありますから、金銭的な損失で済むような家財・什器・備品などの損害を補償する火災保険・共済への加入はオススメします。
ただし、賃貸住宅や店舗事務所の契約時に不動産仲介業者等で加入する賃貸物件向けの火災保険は、どちらかというと賃貸人の為というより、階下への水濡れ損害や落下物による人やモノの損害を補償する第三者賠償や、建物や共有部といった大家さん(所有者)への現状復旧費用等の補償がメインだと考えても良いくらいの補償内容ですから、借りる側である賃貸人が所有する財物への補償がしっかり付保されているのか、契約内容は十分に確認する必要があります。
それで補償内容や補償額が足りないと思えば、別途追加費用(保険料)を支払って補償額の引き上げや補償内容の追加を依頼するか、ネット等で調べて他の保険会社や共済で加入して不足分に備える事も選択肢としてはアリです。
保険料(掛け金)は、補償内容や補償範囲など契約方法や保険会社・共済・少額短期保険など、調べてみれば補償範囲や補償条件により保険料(掛け金)には結構な差が出ますから、財産を守るための情報収集と保険商品の比較検討はとても重要です。