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方針の見えにくい変形にどう対処するか?【2021年化学】

受験生の質問から。九大21年の問題です。問題はこちら。

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四酸化二窒素と二酸化窒素が登場しますので、圧平衡の問題といえます。

温度が同じと言っていますので、圧平衡定数は解離度がαであってもxであっても同じといえます。

なので、解離度αの場合、平衡は

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となります。

圧平衡定数は、

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とでてきます。

次に解離度xの場合ですが、アルゴンを加えるので、四酸化二窒素と二酸化窒素の分圧は減少します。ただし、問題文に体積が増加しているとあるので、分子数(粒子数)が増加する方向に平衡が移動したと考えていいでしょう。

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圧平衡定数は、解離度がαのときの式①を活用できそうです。α→x、体積V→V’とすればよいとわかります。

よって

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あとは①=②として計算です。

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ここまでは1本道だったのですが、ここから変形が???となる問題でした。

まずは、答えの形を再確認します。

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共通因数が[オ]なので、まずはルートの中を処理していきます。

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ルートの外に出せる2乗の形で整えます。

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よって

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ここで、共通因数がうっすらと見えてきます。あと

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ルートの前にαが残っていることを考慮して、αは共通因数として前に出さないといいことがわかります。

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とできます。よって

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となり、指定の変形ができました(^^)

結構面倒な変形ですね。

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が答えになります。

方針の見えにくい変形だったと思います。その場合は、まずは必然的に言えることから狙いをつけることでしょう。

本問の場合は、共通因数[オ]があるというのですから、共通因数を目指して変形を進めます。

そのあと、特徴的なルートの前のαが出ることを意識した変形となります。

最初から答えの形を意識すると難しいので、まずはある程度の変形を目指すための中間目標を設定することが大切だと思います。

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