反転(軌跡)へのアプローチ【トレンドから外れてはいるが、それでも重要なテーマであることには変わりはない問題】
今回は、生徒さんからの質問です。
図形と方程式の軌跡の中で、反転と呼ばれている内容です。
反転については、ハクシ高校チャンネルさんの動画がよくまとまっています。
質問の問題はこちら。
大阪市立大2009年の問題です。
上記の動画でも紹介されているように、
(1)は動点が原点を通らない直線上を動くので、軌跡は原点を通る円になります。
(2)は、動点が原点を通らない円上を動くので、軌跡は原点を通らない円になります。
(1)は半直線OQ上に点Pが存在するという考えで解いてみます。
このあとは、OP、OQの長さを導出して、条件式 OP・OQ=4に引っかけていきます。軌跡のセオリー通り、tを消去していきますが、①で表しているので問題はないでしょう。
(2)は、ベクトルでの解法の方が若干ですが、計算が楽になります。
あとは、OP・OQ=4に引っかけて解いていくのは、(1)と同じです。
ここでkをx、yで表せるのがいいですね。
すでにkは③式として準備済みですから、あわてて代入する必要はありませんので、ギリギリまで代入は温存できます。
ここで③を代入して整理していきますが、a>r>0より r^2-a^2は負であることに注意が必要です。
最後は、円の形に整えていきます。
このようなテーマ性のある定番系問題は、最近のトレンドからは外れている印象です。塾や予備校で好んで取り上げる傾向もあり、出題する側が敬遠しがちでもあります。
知っている知らないの差が出やすいからです。
私も、あまりこのような問題は講座では最近は採用していませんので、自習用に移してもいます。
ただ、数学的な意味がある本問のような問題は、やるべき問題とも思うので、しっかりと抑えておきたい問題でもありますね。