検証的な思考能力を身につけよ!【『良問の風』(河合出版)91反射(京都府立大)】
今回は、生徒さんからの質問です。
私も推薦している物理の問題集『良問の風』の91番、京都府立大の反射の問題です。
問題はこちら。
(1)屈折率が1.5である油膜内では、屈折率の影響によって、光の速さも波長も影響を受けます。ここは公式通りに当てはめて問題ないでしょう。
(2)
屈折率が小→大での反射では、位相のずれが生じます。
πズレると理解しても、半波長ズレると理解しても構いません。
屈折率も考慮して、強め合う条件式を立式し、そこから与えられた数値を代入して、最小の距離d0を求めます。そのとき、m=0となるのは、自明でよいかなと思います。
(3)
次の強め合う条件は、②式のm=1のときは明らかです。
(4)
さて、質問となったのは、この(4)でした。
このような問題では、検証するという思考を身に着けたいところですね。
変数は、mの値に絞られていますから、mに数字を入れてみて、比較検証してみましょう。
②式のm、③式のm’に整数を代入していき、d=d’となるところを探ります。
よって
と結論を得ることができます。
このような検証によって結論を考察していくスキルは、共通テストでも大事にされているので、普段からしっかりと鍛えておきたいところです。