九州大文系数学2024年解説【[4]九大の考える新しい学力観】
2024年の九州大学の入試問題の解説をアップしています。
前回はこちら。
今回は第4問です。問題はこちら
なかなか興味深い問題だったと思います。
受験生に話を聞くと、調べ上げればいいんですよね?
と確認されました(^^;
巷に広がっている旧帝大数学対策の王道とされる「青チャートを完璧にする」という「常識」に一石を投じる問題だったと感じます。共通テストの登場から続いた「読ませる問題」からの早くも訪れた転換なのかもしれません。
答案としてどう示すかは、基本的に自由なんだろうと思います。
アウトプットはこうでないといけないという思考にとらわれないことが大事かなと感じます。
(1)(2)は図で完結するということでいいのだと思います。
(1)
(2)
(1)で共通している8本に加えた6本を図示します。
(3)
基本、これも数え上げですが、数が激増するので、何を示すかをしっかりと示すことが求められます。
解答は、傾きに注目して、傾き2をd(2)、傾きー2をd(ー2)と表現してみました。
あと3点を通ることは、25の点に番号をつけて示しています。
現役生でも書ける答案を意識しています。
まずはこれまでの流れL(4)とx=5、y=5、傾き1、傾きー1を示します。
次にd(+2)、d(ー2)、d(+1/2)、d(ー1/2)を示します。
来年度以降、1題程度は、このように従来の価値観からアウトステップする問題が入ってくるのかなと感じています。
対策は難しいものの、普段から「考える良問」をしっかりと演習し、自分の頭で考える習慣は大切だと思います。
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