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意外に難しい条件の読み解き(大阪大:理系)
今回は大阪大の問題です。
問題はこちら。
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(1)(2)を解説します。
基本、同じことを聞いているとも言えますね。
本問は条件の読み解きが難しい問題です。あからさまに難しいぞ!と感じられないところが難しいと思います。見落としがちなので、阪大の先生はわざわざ(1)をつけてくれているのでしょうね。
見落とされがちなのは、
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この赤枠の部分です。ここに条件があるのが見落とされがちだと思います。
s、tは実数なので、当然 s+tもstも実数です。なので、ここに実数条件があります。
関数だとわかりにくいのですが、
これを方程式と考えると、
s+t、stを解とする方程式は実数解をもつ
となります。
解と係数の関係より、2次方程式 X^2ー(s+t)X+st=0と考え、
実数条件を考えると判別式D=(s+t)^2ー4st<0が出てきます。
なので、(1)は s+t=2 st=√2となるわけです。
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(2)はX^2ー(s+t)X+st=0から一般性を抑えに行きます。
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あとは、s^2+t^2≦6を動くという条件を加えてAの存在領域を図示していきます。
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となります。
仮に赤枠の条件を見落としたとしても、(3)でx軸回転の体積がでないので、何かがおかしいと気づくでしょう。
条件を丁寧に考察してねという阪大の先生の出題意図とそれを促す親切心を感じる問題でもありますね。
ちなみに(3)の答えは、
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となります。計算力を鍛えるいい問題なので、(3)まで頑張って欲しい問題ですね。