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「朝課外」について思う事。
今回は、九州地区の高校に文化として存在する(した)、朝課外について書いてみます。
ようやくというか、ついにというか、朝課外が廃止の方向に動いているようです。
私も九州の公立高校出身なので、この朝課外がありました。記事にあるように補習、0限、課外など学校によって表現はまちまちですが、朝のHRの前に「授業」がありました。
私が通っていた学校は、正規の授業ではなく、入試に向けた演習が多かった気がします。
ただ、徒歩圏内にある小中学校とは異なり、公立でもバスや電車での通学者もいる高校では、登校の負担が大きかったように思います。
朝課外に出て、寝ているという本末転倒なことも多々あったように思います。
当時から、この課外の効果については疑問で、生徒同士で
・自習でいいではないか
・自主参加にしてほしい
・講座を選択させてほしい
という意見から、
・先生の副収入ためにやっている(真偽は不明)
という陰謀論めいた意見などもありました。
いろいろ意見を言い合っていましたが、概ね「なくてもいい」「ない方がいい」などの意見が大勢でした。
それから月日が流れ、最近まで続いていたという現実には、驚くべきものがあります。
学校の先生は、生徒よりも早い時間に学校に行かねばならず、かつ課外の準備もあります。大人になると、自分たちより先生たちの方が、大変だったんだということを理解したものです。
ここまで残った理由は、教職に残る仕事観、特に奉仕の精神なのかなと感じなくもありません。
また、他県もやっている、他高もやっているという、自主的な思考を妨げる雰囲気や、ライバル関係にある学校の動向(例:福岡都市圏では、福岡、修猷館、筑紫丘)もあり、辞めにくい環境もあったのだろうと思います。
ようやく辞める方向になったのは、先生の職場環境の改善であれば、とてもいいことだと思います。
とにかく、学校の先生の負担の大きさは問題です。事務仕事と授業は、職域として分離すべきですし、フィンランドなどの教育先進国は、当然とされていると聞いたことがあります。
もっと学校の先生に授業に専念していただく方向に向かっていってほしいものです。
先生方の負担の軽減は、間違いなく授業の質の向上につながると思います。
恩恵は、生徒に、広く言えば、社会に還元されることだと思っています。