結論から発想することの重要性(青チャート重要例題)
今回は、入試問題ではありませんが、生徒さんから来た質問について解説します。問題はこちら。
質問主は、新高2生なので、随分とハードルが高い問題に見えてことでしょう。
論を展開する「初手」が全く見えない人も多く出る問題かなと思います。
このような論証問題は、今後入試問題において、重要な位置を占めると思いますので、受験生はしっかりと抑えておきたいですね。
(1)と(2)を結論から発想するという点において、同じカテゴリーに属します。
大切なのは、何が言えれば、
(1)の場合、a、b、cの少なくとも1つが1であることが示すことができるのか?
(2)の場合は、a、b、cのすべてが1であることを示すことができるのか?
を考えることです。
つまり、最後の1行の等式がイメージ出来るかが勝負になります。
その等式とは、
(1)は(aー1)(bー1)(cー1)=0
であり、
(2)は、(aー1)^2+(bー1)^2+(cー1)^2=0
ですね。この恒等式が思いつけるかが最大のポイントとなります。
x^2ー3x+2=0の解について、(x-2)(x-1)=0と因数分解したあと、機械的にx=2,1と答えを出していると、このような問題での閃きが阻害されます。
少なくとも思考として、x-2=0またはx-1=0なので、x=2,1と習慣化することは大切です。このようなときにその差が出てきます。
なので、(1)はP=(aー1)(bー1)(cー1)とおいて、P=0を示してきます。条件式はこの展開式で活用できるのではと予想が立ちますね。
(2)も同じような発想で良いでしょう。
Q=(aー1)^2+(bー1)^2+(cー1)^2とおいて、Q=0を示していきます。
このような論理性を重視する問題は、共通テスト対策でも有効だと思いますので、大切にするといいかと思います。