見出し画像

九州大理系数学2023年解説【[1]複素数平面 予想される結論から発想する】

今日からコツコツと今年の九大の入試問題の解説をアップしていきます。
今回は理系数学[1]複素数平面です。
問題はこちら。

予想通りに復活した複素数平面でしたが、いきなり[1]での配置です。
九大は[1]から飛ばしてきますが、本年もそんな感じですね。受験生としては、このあとの問題に嫌な予感がするなあ・・・という感じだったでしょう。現に、そうだったのですが(;´・ω・)

(1)は4次方程式の解です。九大を受ける人であれば、これまでの学習履歴で一度はどこかで当たったのではと思います。多くは、5乗根の複素数の問題ではなかったかなと思います。x^2で割って対称式にして処理します。

あと、これが思いつかなかった場合は、減点覚悟でx=a+biと置いて、4次方程式を復元して係数比較でも出てきます。0点よりはマシという割り切りも大切ですね。

(2)は、まずは予想される結論から発想するといいのかなと思います。与えられた式があまりに綺麗な形なので、正三角形だろうという予想は、自然な発想ですね。さらに、(1)の答えからも、どうやら正しいだろうと考えていいのではと思います。
△ABCについて、A(α)を中心にし、B(β)がC(γ)に回転するとすると、

というイメージが見えてきますね。なので、これを一つの塊としてみて、Zと置き、与えられた条件式をZで表現していくと考えられそうです。それが(1)のような4次方程式となる展開かなと予想していいのではと思います。

と予想通りの結果になりました。ここまで来ると、あとは正三角形であることを示していけばよさそうですね。

となります。

複素数平面は、処理の方向性を間違うと、迷宮に入りやすく、本問もそのような複素数平面の魔術にハマった受験生も多かったかもしれません。九大のこれまでの複素数平面の傾向とも違っている感じもあります。

九大の複素数平面の対策は質も量も問われるのだということを示した問題でもありますね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?