九州大文系数学2024年解説【[2]公式の選択で分けた明暗】
2024年の九州大学の入試問題の解説をアップしています。
前回はこちら。
今回は、文系数学[2]です。
問題はこちら。
昨年のベクトルが異常な(?)問題だったこともあり、随分と大人しい問題だと感じます。
[1]と同様に難易度的には手ごろで、取りたい問題でした。
(1)OBベクトルの大きさと、OAベクトル、ABベクトルが垂直である情報を活用します。第1象限にあるという情報は見落としてはいけません。
(2)はちょっと怖い問題でもありました。というのも、公式の選択次第式展開が大きく変わる問題だったからです。
一般的な議論として、
①と②の公式が頭に浮かんだ受験生が多かったのではと思います。
本問の設定において、OCベクトルの大きさが与えられているので、②もありかなと思った受験生も一定数いたのではと思います。
その場合、計算処理が大変になりました。
その一方で、①の公式を選択するとあっさりと解けます。
この明暗は結構大きかったかもですね。
②を選択して、行き詰まり感が出たら、さっと①へ変更するという柔軟性も求められていた問題でもありそうですね。
数学が苦手な受験生でも[1][2]は何とか手についたのではと思います。[3][4]を何とか凌いで、英語なり、国語なりの得意の科目につなげたいところだったと思います。