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短大の閉校ラッシュのニュースに思うこと【公立短期大学はむしろ必要ではないかと思う理由】

九州の私立短期大学の閉校のニュースが続いています。

純真短期大学(福岡市)

九州龍谷短期大学(佐賀県鳥栖市)

中九州短期大学(熊本県八代市)

これは、少子化による現象であることは間違いところです。

昨今の4年生大学志向という側面もあるとは思いますが、一定数の需要として短大はまだまだニーズはあると思います。
ただ、少子化の影響で、そのニーズだけでは、絶対数が足りず、経営が成り立たないことが閉校の原因ではと思っています。

個人的には、短大の閉校ラッシュは時代の流れとしてやむを得ない面はあると思うものの、このまま市場経済になり行きを任せていいのかなとも思っています。

というのも、短大は辛うじて学びを継続できる手段として存在している側面があるからです。

私が中学生を教えていた頃の話ですが、
「私は家庭の事情で短大までしか進学させてもらえない。なので、短大で学べる学科から将来の仕事を選びます」という女子生徒さんがおられました。
その方は、短大の栄養系の学科に進学されました。

また、別の例では、高校生のころ指導していた生徒さんは、公務員になられましたが、職場環境が合わず退職。そこで選択されたのが短大で、学費は夜の工場での仕事で稼ぎ、2年後、小学校の先生になられました。

もちろん、奨学金をつかって4年制の大学に進学することも可能だったかもしれませんが、選択肢として短大の進路選択があったことは、お二人の人生を支えたこともまた事実でしょう。

短大は、教育弱者ともいえる厳しい環境に置かれている若い方に学びの選択肢を与える機能があることは、もっと重要視されてもいいのかなと思います。

福岡県には、福岡女子大(福岡市)、北九州市立大、福岡県立大(田川市)の4年制大学はありますが、公立の短大はありません。
私立の短大は比較的頑張っている印象がありますが、学びの継続という点では、公立の短大は社会的な意味があるのではと思っています。

すでに4年制大学という母体があるのですから、これに短大を併設することは、そこまでハードルは高くないのではと思っています。

新自由主義が荒れ狂う世の中であればあるほど、公立の短大は社会的な存在意義があるのではと思っています。

どのような形であれ、一段高い高等教育を受けることは、人生にプラスになることは間違いありません。どのような境遇にあっても学びのチャンネルにアクセスできる社会設計は必要なのではと思っています。

その意味で、公立の短大は必要な存在としてもっと認知されてもいいのかと感じています。


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