今更ながら、チャート式、フォーカスゴールドの使い方を知る②
これまで書いてきた記事を確認していたら、このシリーズの更新を怠っていたことに気づきました。
前回、書いたものは昨年の10月末・・・。
時間が経つのは早いというべきか、放置しすぎというべきか・・・。
そんな状況でしたので、久々に更新をします(・_・;)
あと、チャート式は、内容が改訂されたようですね。近々購入し、レビューできればと思っています。
では、前回の内容はこちら。
前回は、実は分かりやすさという点で、意外にも問題のあるチャート式、フォーカスゴールド。その理由は、レイアウトにあるということを書きました。使いやすさを重視するあまり、分かりやすさが犠牲になっている側面があります。
そんな、チャート式、フォーカスゴールドですが、さらに、深刻な問題があります。それが、網羅性ゆえの問題です。
チャート式、フォーカスゴールドは、いつからか網羅系問題集と呼ばれるようになりました。どんな入試問題もチャート式、フォーカスゴールドに載っているという信頼感です。
この網羅性ゆえに、受験業界で、あるキーフレーズが登場します。
それが、「チャート式(またはフォーカスゴールド)を完璧にする」
という言葉です。
受験生であれば、どこかで聞いたことがあるでしょう。受験のインフルエンサーが言ったかもしれませんし、合格体験記に書いてあったかもしれません。
多くの受験生にとって、心に刺さっているのではと思っています。
ただ、この言葉、私にはとても違和感のある言葉です。
最初に聞いたのは、家庭教師時代の同僚の先生からでした。
「数学は、青チャートを完璧すれば、大丈夫だからさ・・・」と生徒に指導されていました。
完璧?・・・本気で言っているの?と心が反応しました。
当時から違和感のあった、この言葉。あれから10年以上の時を経ても今も尚、受験業界に漂い続けています。
それどころか、「このチャート(フォーカスゴールド)を完璧に・・・」話は、受験業界で常識とされてると言ってもいいのかもしれません。
・・・で、実際にどの程度の受験生が完璧にできているのでしょうか?
多分、それはほとんど達成できていないのではと思います。
それりゃ、無理でしょう。時間と量の壁が高すぎるからです。完璧の前に、心が折れてしまうでしょう。
というのも、チャート式、フォーカスゴールドは、網羅性ゆえに、内容量が膨張しています。やってもやっても終わらないという果てしない徒労感は相当のものです。
完璧に出来る人は、最初から数学への意欲がある人だと思います。意欲があれば、何事もできるようになるものですが、多くの受験生はそれができないので、苦労しているのです。
前回のテーマでも扱った、解説が分かりやすくない問題と合わせると、チャート式、フォーカスゴールドを完璧にするというのは、あまりにも厳しすぎる要求ではないかなと思います。
果てしない時間と労力を求められる完璧神話にとらわれていては、そもそも数学の勉強が楽しくないでしょう。
完璧に出来る人は、やるに越したことはありませんが、それが無理だったら、完璧にすることを諦める。使い方の初手は、これでいいのではと思います。
では、どう使うか。それは次回のお話にしたいと思います。