いい塾に通っていたかどうかの答え合わせ。
今回は浪人生向けのお話です。正確には、浪人生だった受験生が晴れて大学生になられた方に関するお話です。
もし現役生だった時に塾に通っていた場合、その塾がいい塾だったのかどうかがこの時期に判断できるので、そのことについてお話します。
現役生時代に通っていた塾から電話が掛かってきましたか?
この時期、1年前に塾に通っていて浪人生となってしまった受験生に必死に電話をかけまくる塾があります。
なぜでしょう?
その受験生が心配だったから・・・ということではありません
塾の合格実績にカウントするためです(・_・)
もし、そのような体験をした方は、しばらくして通っていた塾のホームページを確認してみてください。恐らくあなたが合格した大学は塾の合格実績として掲載されているはずです。
残念ながら、あなたの通っていた塾はそういういう一面のある塾だったということでしょう。いい塾ではなかったかもしれませんね。
私が、合格実績はここを見て欲しいとして書いた記事
で、合格体験記が重要だと力説したのには、もう一つの側面があります。
それが、この水増しとも言われかねない、塾の合格実績のからくりを見破ることができるからでもあります。
流石に、水増した人の合格体験記は載せられませんからね。もし、ゴーストライターが書いていれば、もはやそれは立派な詐欺です。
浪人生の合格実績をカウントする塾は、少なからず存在します。というか、大手と言われるところは、程度の差はあれ、グレーかもしれません。
また、大手は資本力があるので、授業コンテンツ型であれば、一人当たりのコストが低いですし、映像系塾は、複製コストがほぼ0なので、これらのビジネスモデルは無料または割引受講という「合法」な手段で、合格可能性の高い受講生を確保することが可能です。
そういう手段で合格実績を「盛っている」ことも知っておいて損はないでしょう。
偽装スレスレの危ない橋を渡ってでもそんなことをして、合格実績を良く見せるのには、それなりのうまみがあるからでしょう。
一方で、そのようなことが横行する背景には、普通の受験生が塾・予備校に通って、成績が爆上りすることなどありえないと当事者が思っている証左とも言えなくもありません。
こういう行為は、塾業界が、経済学でいうレモン市場となりかねず、憂慮しないといけない問題でもあります。
(参考資料:レモン市場)
そのような悪意のあるプレーヤーが存在している現状は、憂慮すべきなのですが、
結論から言えば、現実は、それを見破れない消費者が悪いという建付けになっています。罰則はありません。ただ、かなり悪質な例は消費者庁からの注意喚起があるようですが・・・。
もし保護者の方がご覧になっていたら、塾・予備校の合格体験記を必ず見てください。ない塾は、どんなに合格実績が高くても一旦保留し、他を探してください。
私の勤務している塾は、そのようなことをしていません。現場を預かり、必死に合格に導く労力は大変なものです。だからこそ、水増したいという悪魔のささやきに乗ってしまいたいという衝動は理解できる部分があります。
しかし、その誘惑に一度でも乗ってしまうと、目の前の受験生を絶対に合格させるんだという意欲は確実に下がります。自分の提供するサービスも検証しなくなるでしょうし、研鑽を積むことがしんどくなるでしょう。
だから、そういうことをやっていけないと思います。
確かに四角四面では商売はやっていられないという意見も理解できますが、ここは譲れない一線であるべきではと思います。
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