C4H10Oの異性体
今回は有機化学から。
脂肪族炭化水素を習う過程で、異性体を挙げる練習は有機化学を学ぶにおいてとても大切なことです。とくに単結合の回転が良く理解できていない段階では、同じものをダブルカウントしたり、数え落としをしたりすることが多いです。練習によって段々わかってきますから頑張ってくださいね。
そんな中、C4H10Oの異性体の数え上げは、いい練習教材になります。
数え上げのルーティンもしっかりと学びましょう。
まずOが1個存在するので、アルコールとエーテルの可能性があります。
ではアルコールを数えていきましょう。
順番は、直鎖構造のみ→側鎖ありという優先順位をつけます。
ここで名称のルールも一緒に学ぶとよいでしょう。左または右から数えて1番目の炭素にーOH(ヒドロキシ基)がつくと1-ブタノールになります。
同様に2番目の炭素にヒドロキシ基がつくと2-ブタノールですね。
次は側鎖構造を調べます。
アルコールはこの4種類です。第1級、第2級、第3級のアルコールの区分けもできるようにしましょう。
最後はエーテルです。
エーテルはエーテル結合ーOーの左右に炭化水素基(アルキル基)が何個付くかで区分けしていきます。4つの炭素を3-1と配置するのが⑤⑥です。3個から側鎖構造が可能になるので、⑥を見落とさないようにしましょう。
2-2と配置するのが⑦ですね。エタノールの分子間脱水で生じるエーテルであることも抑えておきましょう。
アルコールはヒドロキシ基あり、それが水素結合をします。そのためエーテルよりも沸点が高くなります。この点もしっかりと確認しておきましょう。