私立大学は、一般入試の意味が問われているのでは?
今回も私立大学について。
この記事について、ある著名な方が、ここまでとは知らなかったとTwitterに書かれているの見て、案外知られていないのだなと思い、取り上げてみることにしました。
国公立大学を中心に一般入試のサポートをしている立場から言うと、私立大の推薦入試について「考えたくない」というのが正直なところです。考えると腹が立つからです。それ位、一般入試と比してフェアな選抜方向とは言えないと思います。
上記の記事に出てくる超難関私立大、とりわけ文系学部の場合、一般入試で合格するには、国立大学以上の負担があり、不合理を通り越して、不条理なほどです。
その一方で同じ大学を指定校推薦で入学した場合、高3早々に決まる場合もあって、一般組とは別世界の一年を過ごしています。
また、大学の掲げる理想とは裏腹に、高校生の視点からみれば、ラクにブランド大に行ける方法として映ることは否定できず、合格した後、勉強を継続する生徒はほとんど皆無です。
だから、私立大学によっては、合格後レポート課題があったり、映像授業の受講を義務付けたりしています。
それは、推薦入試で入った学生に学力の面に問題があるという現実があるのだろうと思います。
多様性は重要ですが、勉強しない学生の入学を許すのは、大学において、多様性なのでしょうか。
現場の感覚では、学ぶ意欲という一見もっともな理由が独り歩きし、かつ過大評価されているように思えてなりません。
推薦入試についてもいろんな形があり、一概に言えませんが学力試験を課さずに入学を許可する仕組みについては、もう少し考えて欲しいと思います。
でないと、一般入試で過剰な負担を課している根拠が問われかねません。