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5GのGって何の略?通信の歴史についてご紹介します!
皆さん、こんにちは!つながる東京推進課です。東京都では、「つながる東京」の早期実現に向け、4Gや5G、Wi-Fi、衛星など様々な通信手段をその特性に応じて適材適所で活用し、あらゆる人やモノが、いつでも、誰でも、どこでも、何があってもネットワークにつながる通信環境を目指しています。
今回は、5GのGって何の略?という部分に注目し、通信の歴史についてご紹介します!
■Gって何?
突然ですが、皆さんは5G通信という言葉をご存じでしょうか?聞いたことはあるけど詳しくはわからないという方も多くいらっしゃると思います。5G通信のGは「Generation(世代)」を表しており、5G通信とは、第5世代の移動通信システムを指した言葉です。(筆者は学生の頃、5ギガ通信のGだと思っていました。)Gは世代を表した言葉であるため、実は第1世代や第2世代も存在していました。以下第1世代から第5世代に至るまでの通信の歴史、また今後実現されるであろう次世代の通信について説明していきます!
・1Gとは(移動通信システムの始まり)
1G通信は1979年に日本電信電話公社(現在のNTT)が自動車電話サービスを開始したことが始まりです。1G通信のサービスは音声通話であり、音声をアナログ方式※¹ で電波に乗せて送信していました。アナログ変調方式は現在もラジオなどで活用されている技術です。
※¹ アナログ方式
アナログ信号(時間と共に信号の振幅が連続的に変化する信号)によって搬送波を変化させる方式
1985年に自動車外でも通話が可能な肩掛け型の端末(ショルダーホン)が登場し、携帯電話のサービスが開始されました。この端末はショルダーバックほどの大きさで、重さは約3kgもあります。皆さんが日頃使用している携帯電話と比べると、とても大きくて重いことが分かります。(ちなみに、筆者のスマートフォンの重さは170gです。)また本体の保証金が20万円、基本使用料が月額約2万円、通信料が1分100円であり、本体価格や使用料も高額でしたので、普及は限定的なものでした。
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・2Gとは(携帯電話利用の拡大)
2G通信は1993年にアナログ方式に代わってデジタル方式※² によるサービスが開始されたことが始まりです。
※² デジタル方式
デジタル信号(電圧の有無のような2値の電圧による不連続な信号)によって搬送波を変化させる方式
2G通信では音声通話以外にメールやインターネット閲覧といったデータ通信も可能になりました。そのため着信メロディや待受画面のダウンロードなど様々なオンラインサービスが携帯電話で利用できるようになりました。このようなサービスの発展に加え、利用料金の見直しにより、携帯電話サービスが普及、定着しました。
2G通信は国内で統一の規格を採用していたため、海外では日本の携帯電話を使用できないことが課題となっていました。
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・3Gとは(世界標準規格と多機能化)
3G通信は2001年に開始されたサービスが始まりです。1999年に国際電気通信連合(ITU)によって、「全世界で同じ端末を使えること」を目標に標準化作業が進められ、日本国内でも標準化された技術方式を利用した3G通信サービスが開始されました。
3G通信では2G通信に比べて通信速度と通信可能なデータ容量が向上しました。当時は携帯電話画面のカラー化をはじめ、機能が多様化、2000年にはカメラ機能を搭載した携帯電話も販売が開始されました。通信可能なデータ容量が増加し、メールでの画像のやり取りも可能になったことでカメラ機能付き携帯電話は多くの人々の間で利用されることになりました。
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・4Gとは(スマートフォンの登場)
4G通信は2010年に開始されたサービスが始まりです。iPhoneの登場によってスマートフォンの普及が急速に進むと共に、高速大容量通信のニーズが高まりました。そのような背景の中、3G通信よりも高速大容量通信を実現する通信規格として2009年に策定されたのがLTE(Long Term Evolution)です。2010年に通信事業者によってLTEの商用サービスが開始されたことが4G通信の始まりです。その後LTEの更なる高速化のために策定されたLTE-Advancedでは、通信速度がメガレベルからギガレベルへ向上したことで、大容量の動画コンテンツをストレスなく携帯電話から視聴すること等が可能になりました。現在も、電波の透過や回り込みなど、使い勝手の良い4G通信が広く利用されており、皆さんの携帯電話も場所・状況等によっては4G通信を利用しています。
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・5Gとは(高速大容量、低遅延、多数同時接続)
5G通信は2020年に開始されたサービスが始まりです。5G通信の中でも、高周波数帯5Gと呼ばれるsub6とミリ波の特徴として、「高速・大容量」、「低遅延」、「多数同時接続」という特徴があります。動画のストリーミング配信に加え、AR/VR体験や自動運転、遠隔医療などのIoTへの活用が可能になります。動画ダウンロードの高速化と混雑時での快適な通信について、過去のnote記事にて取り上げていますので、興味のある方はご一読ください。
・6G??
現在5Gサービスの拡大に向けて様々な取組が行われている一方で、次世代の通信に向けてBeyond 5G(いわゆる「6G」。)の研究開発も行われています。2030年代に導入が見込まれており、Beyond 5Gでは陸・海・空・宇宙等を包含した統合的なネットワークになると考えられています。5G通信の特徴(高速・大容量、低遅延、多数同時接続)を更に拡大するだけではなく、新たに「超低消費電力」「自律性」「拡張性」「超安全・信頼性」などの機能の実現が期待されています。
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第5章政策フォーカス(2)1. Beyond 5G(6G)の特徴
■終わりに
今回の記事では5GのGに注目し、通信の歴史について説明しました。懐かしいと感じる方もいれば、見たことも聞いたこともないと感じた方もいるのではないでしょうか。皆さんが普段利用している通信について、少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。
私たちデジタルサービス推進部では、今回の記事でご紹介した5G通信環境の整備を推進させ、つながる東京を実現に向けて、通信事業者や都内区市町村等と連携して取り組みを進めて行きますので、ぜひご注目ください!
今後も面白いと思っていただける記事を投稿していきますので、次回もぜひご覧ください。