デジタルの力を活用し、障害のある方、配慮を必要とする方の外出をサポートする取組を紹介します!
皆さん、こんにちは。デジタルサービス推進課スマートシティ推進担当です。
私たちは、デジタルの力を活用することで、都民の皆さまのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させる「スマート東京」の実現に向けて、様々な取組を進めてきました。
今年度は新たに、障害のある方、配慮を必要とする方のお出かけの際の困りごとを解消することに着目した取組を新たに始めます。
今回は、この取組を開始した経緯や、概要についてご紹介します。
●取組を開始した背景
都では、「『未来の東京』戦略 version up 2024」において、全ての人が輝くインクルーシブな街・東京の実現に向け、物理的なバリアだけでなく、あらゆるバリアを取り除く取組を全庁的に進めることを目標に掲げています。
そして、この目標のもと、アプリ等を活用したスマートサービスを通じ、障害のある方々等の外出時の困りごとをサポートする取組を進めています。
●お出かけの際の困りごととは?
この取組を開始するに当たって、障害のある方々等との意見交換を行い、お出かけをする際にどういった困りごとが生じているのか、様々なご意見をお聞きしました。
例えば、視覚障害のある方からは、一口に視覚に障害があるといっても、全盲なのか・弱視なのか、視力が失われているのが視野の中心なのか・周辺なのかなど、それぞれ状況が異なっていること、その場の状況により必要とするサポートも千差万別であること、そして、それを周囲に伝えることが難しいということを伺いました。
また、聴覚障害のある方からは、店舗や施設のスタッフに聴覚に障害があることに気づいてもらえないことが多く、外出するたびにサポートが必要であることを伝えなければならず、ハードルを感じるといったご意見がありました。
一方、店舗や施設のスタッフからは、障害のある方々等が、どのような配慮・サポートを必要としているのかが分からず、対応することを尻込みしてしまうといった、現場からの率直な声もお聞きしました。
このように、様々な立場の方からの声をお聞きし、サポートを必要とする側とサポートする側、双方の間に様々な情報のバリアが生じているという現状が分かりました。
●どういった取組を行うのか?
私たちは、スマートフォンアプリを活用して、このような困りごとを解消し、障害を持つ方や配慮を必要とする方が、安心して外出できるようサポートするための取組を進めていく予定です。
具体的には、店舗や施設を訪れた際に、サポートを必要とする方がどのような障害があるのか、どのような配慮・サポートを必要としているかといった情報を、アプリケーションを通じて店舗や施設のスタッフに伝えやすくすることで、店舗や施設での適切なサポートの実現を目指します。
●今年度の予定
今年度は、スマート東京の先行実施エリアである西新宿において、アプリケーションを活用した取組を先行的に実施します。
具体的には、都庁の中の施設や、都庁周辺の飲食店、宿泊施設などと連携し、実際にアプリケーションを利用していただくことで、どのような場面でアプリケーションが活用できるか、より活用しやすくするために、どういった改善が必要かなどについて検証し、今後の取組につなげていきたいと考えています。
どのような場所でどういった取組を行うかなど、具体的な内容については、まもなく皆さまにお知らせできると思いますので、今後の取組についても、ぜひチェックしていただけると嬉しいです!