山間地域でドローンによる小売商品の配送プロジェクトを行いました!
みなさんこんにちは!スマートシティ推進担当です。
スマートシティ推進担当では、民間企業によるドローンを活用した物流サービス社会実装プロジェクトを支援しています。今回は、令和5年1月11日(水)から2月10日(金)にかけて行われた山間地域での小売商品配送プロジェクトについてご紹介します。
(今年度のドローン物流サービスの社会実装関連の記事は以下にありますので、まだ読まれていない方は是非ご覧ください)
▷プロジェクトについて
今年度、佐川急便株式会社、イームズロボティクス株式会社、一般財団法人日本気象協会、株式会社サンドラッグからなるコンソーシアムは青梅市の山間地域で小売商品の配送プロジェクトを行いました。場所は青梅市の二俣尾・御岳地域で、多摩川の渓谷に沿った自然豊かなエリアです。
サービスの利用者は、サンドラッグの商品をWebや電話で注文することができます。
注文を行うと、二俣尾2丁目運動広場から御岳運動広場まで指定した時間にドローンが商品を運びます。飛行距離は約4.8kmです。
▷メディア公開の様子
実証期間中に行われたメディア公開の様子をご紹介します。
【御岳運動広場】
2月のある日、ここは飛行実証の着陸地点である御岳運動広場です。JR青梅線の御嶽駅から少し歩いた場所にあります。
今回の飛行実証で商品を運ぶドローンです。幅は、プロペラまで入れると大人の身長くらいあります。隣に置いてあるものは、商品を搭載するケースです。4kgまで搭載することができます。
今、広場では、安全確認のため、飛行前のチェックが入念に行われています。ドローンは基本的に自動で飛行しますが、いざとなったときにはパイロットが手動で操縦を行います。また、ルート上には、人の立入りの有無を監視するスタッフが複数名配置されています。パイロットとスタッフが、オンラインでコミュニケーションをとりながら、飛行ルート上の人の立入りの有無や上空の風速などを確認していきます。
しばらくするとチェックが完了し、ドローンが飛行可能なことが確認できました。飛行開始のGoサインが出た後、離陸地点である二俣尾2丁目広場にいるスタッフから、ドローンが離陸した旨の連絡が入りました。
離陸の連絡が入ってから数分後、ドローンが現れました!
写真に鉄塔が写っていますが、この地域は高い鉄塔が多く、これらを避けて飛行する必要があります。飛行高度は、1番高い地点で約300mに達したそうです。写真では、既に着陸態勢に入っているため、それなりに大きく見え、音も聞こえますが、ルート上では、肉眼でもぎりぎりドローンが見えるかな…?といった感じで、音もあまり聞こえないそうです。
ドローンが更に広場へと近づいてきました。ドローンは着陸目標に狙いを定めて、高度を少しずつ落とします。そして、まもなく・・・無事着陸しました!
ドローンから商品を回収し、受け渡しを行います。ドローンで届けられたのは、箱入りのマスクでした。商品が無事にお客様のところに届いたので、作業はこれにて終了です。
▷地域の方の反応
青梅市での1ヵ月の実証実験では、多くの地域住民の方にドローンによる商品配送サービスを利用していただきました。今回のプロジェクトでは、都内全域を対象にドローン物流に関するアンケートも行っていますが、青梅市での実証エリアは、他のエリアと比較して、ドローン物流に好意的な意見が多い結果となりました。具体的には、「新しい技術で世の中が便利になるのであれば、どんどんやって欲しい」、「買い物や配達サービスが改善するよう取り組みを継続して欲しい」などのご意見がありました。
【アンケート結果抜粋】
▷おわりに
将来、ドローンがトラックやバイクに代わって荷物の配送を行うと聞いても、いまいちピンとこなかったり、不安に感じたりする方もいらっしゃるのではないかなと思います。しかし、実際にドローンが荷物を運んでいる様子を見れば、ドローン物流に対する印象が良い方向に変わるのではないかと思いました。私も、今回、実際にドローンが荷物を抱えて飛んで来る様子を見たときは感動しましたし、また、飛行音もそこまで大きくなかったので、騒音の問題も無さそうに感じました。
まだ新しいドローン物流ですが、社会受容性が少しずつ高まっていくことで、将来的には当たり前のものとなり、私たちの暮らしを支えてくれるのではないかなと期待しています!