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スマホが使えるのは当たり前ではない?街中のビル建設が通信環境へ与える影響について、ご紹介します!

 皆さん、こんにちは!つながる東京推進課です。東京都では、「つながる東京」の早期実現に向け、4Gや5G、Wi-Fi、衛星など様々な通信手段をその特性に応じて適材適所で活用し、あらゆる人、モノがいつでも、誰でも、どこでも、何があってもネットワークにつながる通信環境を目指しています。
 今回は、都内のあちこちで行われている再開発などによるビル等の建築や解体が通信環境へ与える影響についてご紹介したいと思います。


■都内に設置されているアンテナ基地局は何個ある?

 携帯電話はスマートフォンの普及によりそれらを利用した様々サービスが生まれ、生活必需品となりましたが、その携帯電話がいつでもどこでも通信できるのは、都内や日本中のあらゆるところに設置されているアンテナ基地局(以下、「基地局」という。)があるためです。

 そんな、現代の生活を陰で支えている基地局、皆さんは都内にどのくらいあると思いますか?
 総務省が毎年公表している、「携帯電話及び全国BWAに係る電波の利用状況調査の調査結果の概要について」(令和4年度)によると、4G及び5Gの基地局数は23区内にあるものだけでも90,421局もあります!

 そんな約9万もある基地局は、一体どこにあるのでしょうか。
 通信設備といえば、高い鉄塔から電波を発射している形をイメージする方も多いと思いますが、都内には基地局用の鉄塔を建てられる場所は限られています。
 通信事業者各社の整備方針や、基地局の種類にもよりますが、屋外用の基地局は電波を飛ばしたい方向に対して届きやすいよう、遮るものがないビルの屋上など高い場所に設置されています。


■ビル等の建築及び解体による通信環境へ与える影響について

 基地局を設置している建物が解体される場合には、併せて基地局も撤去する必要があるため、周辺の通信環境に穴が開いてしまいます。また、基地局が電波を発射している方向に、遮へい物となってしまうような大きなビルが建設された場合、sub6やミリ波などの直進性の高い電波は遮られやすく、電波を届けたい場所に飛ばすことができなくなってしまいます。


 仮に街中の環境変化によって何らかの支障が発生した際には、基地局から発射される電波が周囲のエリアに行き届いた状態を保持できるよう、基地局を移転する等の対応を行っています。


 通信事業者は、自社の電波がカバーしているエリアに穴が開いてしまうと、安定した通信環境を提供することができなくなってしまうため、通信事業者もビル等の建築・解体に関する情報を収集し、通信環境への影響を検討することで、安定した通信サービスを提供し続けています。
 東京都では、通信事業者が提供する通信環境の整備を促進するために様々な取組を実施しております。今年度から始まった「ビル等の建築と連携した民間アセットの開放」の取組では、ビル建築主等から基地局設置可能なビル等の情報を収集し、それを通信事業者に提供することで、マッチングを図ります。通信事業者が基地局の設置や移転を検討する際の候補地を増やすことで、より最適な通信環境の構築となるよう支援しております。


■おわりに

 基地局は都内のいたるところに置かれており、それら全ての基地局によって、安定した通信が提供されています。私たちが携帯電話を何気なく利用でき、いつでもどこでもつながっているのは、こういった通信事業者の努力があってこそ、といえます!
 今後も面白いと思っていただける記事を投稿していきますので、次回もぜひご覧ください。