
手帳を買ってみた
この10年程、引っ越しが続いたせいかどんどんとミニマリストになっていた。でも、今年は手帳を買ってみた。3年ぶりである。
物を増やさないことに執着していると、どんどんと生活がデジタル化されていくのだ。本の購入はもちろん電子書籍を選択、スケジュール管理は携帯のカレンダーを使用していた。重いスケジュール帳を持ち歩かなくて済むし、この生活で十分だったのだ。何も不便はなかった。
2019年、在宅勤務や外出制限が始まり、予定がどんどんと減っていき、スケジュール帳から文字が消えていった。ほぼ空白のページの毎日を過ごしていた事を覚えている。もしかしたら、書くことがなかったということも手帳を3年間購入しなかった理由なのかもしれない。
それと同時に、筆記をやめていた。パソコン上で打つ文字数は多くなったけど、ペンを持って紙に書くことを何年も怠っていた。メモ程度にポストイットに走り書きをすることはあったが、それだけだった。自分の思考、本やメディアから得た知恵、情報、何も紙に書き留めてこなかった数年だった。全てデジタルで済ませることができると思い込んでたのだ。
筆記を始めた理由は、寝付けを良くするにはエクスプレッシブライティングが効果的とメンタリストDaiGoさんのYoutubeをたまたま拝見したことがきっかけだった。この、エクスプレッシブライティングは至って簡単な方法で、紙とペンがあれば実践することができる。自分の思考を紙に書き出していくのだ。どんどん。書くことがなくなるまで。
気が付いたら寝付けが悪くなる状態が常習化しており「頭の中で思考がぐるぐる、行ったり来たり。」横になった瞬間に思考が脳内を駆け巡るのだ。難しい思考ではない。「明日、あの野菜買わなきゃ。」「朝起きたら、まずオートミールを作らなきゃ」「ああ、今日はあれができなかったな、明日やろう。」等など、本当にどうでもいいことが頭をよぎるのだ。そして、どんどん寝れなくなっていく。
半信半疑で始めたエクスプレッシブライティング、筆者にはこれが本当に役立った。思考を紙に書くことで「あの紙を見たら、やらなければならないことを思い出せるから、大丈夫だ」とか、「ああ、自分は本当はこう思っていたんだな」とか、紙に書くことで自分自身を安心させることができるのだ。そして、不思議と寝つきが良くなった。
この方法、デジタルではまだ効果が得られていないようで、ペンと紙が必要とのこと。今後人が進化していったら、タイピングでもエクスプレッシブライティングと同じ効果が得られるようになるのか。とか、余計なことを考えてみる。
筆記の重要性を再確認したことから、とにかく、書ける隙間のある手帳を選択した。CITTA DIARY 2024である。ページ数が多い、見やすい、スケジュールを3つの方法で管理できることから、この手帳を購入した。多分、この手帳のもっと上手な使用方法があるようなのだが、まずは自分流に使用している。とても使いやすい。
1年後、2024年最初に書いたことなどを見返して、振り返るのが楽しみである。
