スマレジの開発バリューは現場で体現されているのか?メンバー目線での解釈【Engineer's voice#9】
株式会社スマレジ 開発部プラットフォームチームのりりっくです。
当社の開発バリューについて、これまでCTOからのメッセージとして発信されていますが、今回は実際の現場の実態と照らし合わせて、私なりの解釈をお話したいと思います。
~まずは簡単に自己紹介~
スマレジの開発バリュー
今回のテーマの前提となるスマレジの開発バリューは以下の通りです。
技術は手段
ユーザードリブン
絶対汎用化
エンジニアはビジネスマン
▽詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。
①技術は手段 ~エンジニアの興味だけで、技術選定はしない~
スマレジでは、ユーザーの価値を重視し、技術は手段として必要以上にこだわりすぎないという価値観を持っています。
とはいえ、決して技術を軽視しているわけではなく、ユーザーの課題解決に対して最適な技術であれば積極的に採用しています。
現場のエンジニアがユーザーの課題を深く理解し、最適な技術を提案できればその意思決定は尊重される風土があります。逆に言えばユーザー課題を考慮せずに、エンジニアにとって「興味がある」という理由だけで技術選定することは推奨されていません。
現在担当しているプロダクトでも、日々フレームワークの更新、採用ライブラリの選定など、技術選定を行う機会があります。技術を仕事にしている身としては個人の興味ベースで技術選定を行いたくなる場面もありますが、その選択が将来ユーザーに対して価値を提供できるのかを常に意識しています。
また、自社開発のプロダクトでもあるので、一時的な技術の流行りに流されず、長期的にメリットが大きく負債になりづらい技術を選定しないと、後々自分たちが苦しむことになります。
②ユーザードリブン ~真のニーズや課題を常に意識した開発~
先ほどの「技術は手段」に近い価値観ですが、スマレジではユーザーの課題を深く理解し、その課題解決に向けて開発を進めることを重視しており、プロダクトの存在価値はユーザーの課題解決にあるという考え方が根底にあります。
そのため、ユーザーからの問い合わせや要望をCS部門を通じて開発チームにフィードバックしてもらったりするなど、ユーザーの声をプロダクトに反映するための工夫が積極的に行われています。
ただし、真のニーズはユーザーから直接発見できないことが多いため、エンジニアもユーザーの声を基に、本当の課題が何かを常に考えながら開発を進めています。
③絶対汎用化 ~より多くのユーザーの課題解決が優先~
ユーザーの声を積極的に反映しつつも、スマレジのようなSaaSでは全体最適化が求められます。
特定の顧客へのカスタマイズは、その顧客の課題解決には寄与するかもしれませんが、より多くのユーザーにとっての価値を生み出すためには、汎用化していくことが求められます。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、困っているユーザーが多いものから優先的に対応するなど、多くのユーザーの課題解決を最優先します。
④エンジニアはビジネスマン ~エンジニアも数字を常に意識~
スマレジでは、エンジニアも売上などの数字に対する意識が高いと感じます。エンジニアの工数にはコストがかかりますし、開発する機能はプロダクトの売上に大きな影響を与える要素の1つと考えています。
売上至上主義ではありませんが、多くのユーザーの課題を解決し価値を提供できるプロダクトは、自然と売上も伸びるはずです。実際にスマレジでは、毎月の売上数字等を全社で共有しており、エンジニアも数字を意識しながら開発を進めています。
ユーザーやビジネスサイドからの要求や開発上の都合でやりたいことは非常に多く、常に開発のキャパシティを超えている状態です。そのため、コストや売上などの数字を含めた、さまざまな観点を考慮して開発の優先順位を決めなければなりません。
この”優先度の決定”は各開発チームが行っており、ビジネスサイドの同意を得たうえで開発を進めています。エンジニアのビジネス理解が深く、ビジネスサイドからの信頼を得ているからこそできることだと思います。
開発バリュー以外の”スマレジらしさ”
ここまでご紹介した4つの開発バリューの他に、私がスマレジの開発文化の特徴だと感じているのは「裁量の大きさ」です。
例えば、以下のように、開発に関する決定権は基本的に各開発チームに委ねられています。
逆に言えば、数少ない「上司が介入する場面」を説明したほうが分かりやすいかもしれません(笑)。上司が開発工程に介入するのは、リリースの承認時や、大きな工数を伴う機能追加、新しいプロジェクトの立ち上げなど、相談や承認が必要な場合くらい。それほど各チームに自由と責任が委ねられています。
「価値ある機能」を迅速に提供し続けるために
個人的には、概ねスマレジのエンジニアは自社の開発バリューを共有・実践できていると感じる一方で、改善の余地も感じています。
例えば、エンジニアはビジネス視点を意識するだけでなく、営業やCSなどのビジネスサイドのメンバーを開発にもっと積極的に巻き込む必要があると感じています。なぜなら、アジャイル開発やドメイン駆動設計といった手法のメリットを最大限活用するためには、ビジネスサイドの業務領域に詳しい人を巻き込み、要件の精緻化やコードへの反映を継続的に行う必要があるからです。
その他にも、テスト文化やドキュメント作成の習慣を各チームに浸透させ、基本レベルを向上させることも今後の課題と感じています。ユーザーに価値のある機能を「より迅速に提供し続ける」ことは、ある程度成長した自社開発プロダクトにとって、ますます重要になると考えています。
エンジニアとして、ビジネスマンとして、
プロダクトと共に成長する
今回記事を執筆するにあたって、スマレジの開発バリューや開発文化について改めて考えることができました。私は現在20代後半で、WEBでの業務経験もまだ2年と浅いですが、スマレジはエンジニアとして成長するのに非常に良い環境だなと感じています。
裁量が大きく意見が尊重される環境なので、ビジネス視点を含めたさまざまな提案や改善ができます。逆に言えば、積極的な行動や技術の習得、機能実現への取り組みが評価される文化なので、受け身の姿勢ではやや厳しいかもしれません。
スマレジはさまざまな業種のユーザーを抱え、規模が大きくなってきたプロダクトであり、多くの技術的およびビジネス的な課題があります。そうした課題に真っ向から向き合い、解決していくなかで「自分自身もプロダクトとともに成長したい」という方にはぴったりの環境だと思います
エンジニアの転職活動においては、技術的なスキルや経験を活かせるかどうかだけでなく、今後も自身の技術やビジネスマンとしての成長できるかも重要なポイントになると思います。その点、スマレジの特徴である「裁量の大きさ」や「ユーザーとの距離の近さ」はエンジニアとしての実力向上にプラスに働く環境だと考えていますので、ぜひご検討いただけたら嬉しいです。
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