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借地権ってなに?
東京の渋谷区代々木にて不動産業を営んでおります、(株)スマートプロパティーズ代表の渡邉と申します。
会社名は長いので『スマプロ』と覚えてください!
さて、本日は【借地権ってなに?】をテーマに解説していきたい思います。
マイホームや投資用の物件を探していると、「借地権付き物件」という言葉を目にすることがあるかもしれません。初めて物件購入を検討している方にとっては、少し聞き慣れない言葉ですよね。この記事では、借地権とは何か、そしてそのメリット・デメリットについて、専門用語をなるべく使わずにわかりやすく解説します。
借地権付き物件のメリット
1. 購入価格が安い
借地権付き物件は、土地を買う必要がない分、購入価格を抑えられることが大きな魅力です。特に都市部など土地の価格が高い地域では、このメリットが顕著です。
都心部では、物件価格の大部分を土地の価格が占めるケースが多く見られます。例えば、東京都心の一等地では、物件価格の❝70%から80%を土地が占める❞ことも珍しくありません。借地権付き物件では、この土地の費用を負担しないため、より手の届きやすい価格で購入することが可能です。
2. 節税効果が期待できる
借地権付き物件では、土地の固定資産税や都市計画税を支払う必要がありません。これらの税金は地主さんが負担するため、ランニングコストが抑えられる場合があります。
また、土地の固定資産税は❝固定資産税評価額❞をもとに計算されます。この評価額は、市区町村が路線価(道路ごとに設定された1平方メートルあたりの価格)を参考に算出します。そのため、土地の価値が高いエリアでは評価額も高くなり、税負担が増える傾向がありますが、借地権付き物件の場合はこれらを負担しなくて済む点がメリットといえます。
3. 立地の良い物件が見つかる可能性
借地権付き物件は、土地の所有権が不要な分、好立地の物件を手に入れやすいという特徴があります。都心部や駅近のエリアで、手の届きやすい価格帯の物件を探せるのは大きなメリットです。
加えて、借地権付き物件は所有権物件と比較して価格が大幅に割安です。一般的に、借地権付き物件の価格は所有権物件の6割から8割程度と言われています。この割安感が、特に都心部での物件探しにおいて魅力的に映る理由の一つです。
借地権付き物件のデメリット
1. 地代の支払いが必要
土地を借りているため、毎月や年ごとに地主さんに地代を支払わなければなりません。この地代は契約内容によって異なりますが、将来的に値上げされる可能性もあるため注意が必要です。
また、借地権には主に「普通借地権」と「定期借地権」の2種類があります。普通借地権では契約期間が終了しても更新が可能で、地主さんの合意があれば引き続き土地を利用できます。一方、定期借地権は契約期間が終了すると更新ができず、原則として土地を返還する必要があります。これらの違いを理解し、自身の計画に合った契約内容を選ぶことが重要です。
2. 建物の売却が難しい場合がある
借地権付き物件を売却する場合、土地の所有権が付いていない分、購入希望者が限られる可能性があります。また、地主さんの承諾が必要な場合があり、スムーズに進められないケースもあります。
さらに、借地権付き物件では、売却以外にも建て替えや大規模なリフォーム、転貸(第三者への貸し出し)を行う際にも地主さんの承諾が必要となる場合があります。このような承諾手続きには時間や費用がかかることがあるため、事前に契約内容を十分確認しておくことが大切です。
借地権付き物件を購入する際のポイント
1.契約内容をしっかり確認する
借地権の契約内容は、地代、契約期間、更新条件、建て替えやリフォーム時の承諾要件など重要なポイントを含みます。不十分な確認は、後々のトラブルや予期せぬ追加費用の原因になり得ます。特に、普通借地権と定期借地権では契約終了後の対応が異なるため、自身の計画に合った条件かを慎重に確認することが大切です。
2.地主さんとの関係性を大切に
地主さんとの良好な関係は、契約更新や地代変更、建て替え時の承諾などでトラブルを防ぐ鍵です。地代を期日通りに支払い、リフォーム時には事前相談を徹底し、契約内容を守ることが大切です。日常的な挨拶や連絡を欠かさず信頼を築くことで、スムーズな手続きや柔軟な対応を得られ、借地権物件を安心して利用できます。
3.専門家に相談する
借地権の契約には、地代や更新条件、建て替え時の承諾要件など専門的な内容が含まれ、理解不足が後々のトラブルを招くことがあります。特に、普通借地権と定期借地権の違いや契約内容の法的影響は複雑です。専門家に相談することで、自分に適した条件かを見極め、将来的なリスクを回避できます。不動産の専門家や弁護士のサポートは安心な契約に欠かせません。
まとめ
借地権付き物件は、初期費用を抑えたい方や好立地の物件を探している方にとっては魅力的な選択肢です。ただし、地代の支払いや契約内容の制約など、注意すべきポイントも多いので、慎重な判断が必要です。購入を検討する際には、契約内容や将来的な計画をしっかり確認し、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。
借地権付き物件の特徴を理解し、自分に合った物件選びを進めてみてください!
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