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恋愛朗読
待って!…じゃあさ、この舞台、朗読にしようか。恋愛ものの戯曲を朗読にするのだから…(タイトルは)「恋愛朗読」! ね?
朗読にしてさ。舞台なんてなくていいの、装置も、小道具も。衣装もいらない。…想像して。出来立ての台本を、初見のみずみずしいこころで 読む人と、それを 想像力の筋肉で鍛え上げられた やわらかいこころで 聴く人… そこに私たちの関係があればそれで十分。
石田さんと私、ここで会う前に何回会ったか覚えてる?…12回。始まりは会議室だったの。パテーションで区切られた隣の会議室のテレビから、やけに威勢のいい熱い声が聞こえてきた。
M1で天下を獲るだの、日本一の漫才師になるだの。私 最初聞きながら笑ってた。笑っているうちに、いきなり胸の奥 鷲掴みにされた。
私こっそりドアの隙間から、あなたの漫才を観た。
あぁ、これが漫才だと思った。この漫才は、本物だと思った。長い間忘れていた感覚。本物の腹の底から 笑い声が飛び出してくるような、揺さぶられる感覚。
あなたの顔を テレビで観られた日には、一日中嬉しかった。うれしくて嬉しくて、胸の奥が震えた。
テレビをつけても あなたがあまり活躍しなかった日には、胸の奥に鉛が落ちた。
でもね。私は笑いを届ける人間ではなくて、受け取る人間だと知っているの。私のあなたへの はげしい おふざけが、私の人間性をブレブレにさせる事を知っているの。(うん?) 私の私への、はげしい おふざけが。ついついおばかな事を考えてしまうこの気持ちが、私を壊すことを知っているの。(???)
だから私はあなたをここに綴るの!止めどなく溢れ出る おふざけを、私が私の手で葬る為に。溢れ出る おふざけを、たった数行に収めて終わらせる為に。
…これが「恋愛朗読」、最後の台詞。ベタだけどどう?
はぁ!?
( ・◇・)?まじで はぁ?
おい、どうした、
なんだこれ?( 。゚Д゚。)
実はこれ、鴻上 尚史さんの「恋愛戯曲」という作品のもじもじもじりです。
昔、NON STYLEの石田明さんがM1を獲ってすぐの頃、舞台でやってはりました。DVDで観ました。最近ではなく、ものすごく前、DVD発売されて間もない頃です。
内容は、落ち目ぎみの恋愛脚本家・長年第一線で活躍し続けて、空っぽになってしまった谷山と、視聴率が取れなくてドラマを三本ほど失敗させているテレビ局の制作・向井(これが石田さん)の織り成す話。谷山が、向井に「恋をしたらまた書けるかもしれない。私と、恋に落ちてください。」というところから始まる。
三部構成になっていて、一回観ただけではよう分からんのですが、二、三回観て「あぁ、なるほど」となりました。
映画にもなっており 深田恭子さんと、椎名桔平さんがやっております。映画と舞台で終りが違います。映画の方がポップです。
そして “ 役者さん泣かせ ” の長い台詞があります。何か妙に残っていて、ふと思い出したので、遊んでみました。因みにこの谷山の台詞の前に、向井も ながい台詞があります。
もしもこの おふざけが、届いてしまうものなら おそらくご本人(もしくは鴻上さん)にこう言われるかもしれません。
「どうしても朗読にするというのなら、一つお願いがあります。
…僕を笑わせてからにしてください。」
難易度、高い (@ ̄□ ̄@;)!!
追記:この記事を書いたあと何となくネットで調べたら、有名なのでしょうね。どこかの劇団が上演しているのを見付けました。久しぶりに観て、見せ方(演出というのでしょうか)で、こんなに雰囲気が変わるんやなと思いました。
そして相変わらず、己の無駄な記憶力におばかを感じております。
良かったら、ご覧ください。2時間ほどありますが、1時間54分頃からどうぞ…と思っておりましたが。最近動画を張り付けても映らない現象がよくあるのと、今回に限っては何となくネタバレにもなるので やめておきます。NON STYLE好きの方、もしくは手間暇を惜しまぬ方はお調べください。(私、すごいと思いました。いや ほんまアホやと思いました。自分でいうのもなんですがf(^_^; ) しかしこれはあくまでもちゃんとしたお芝居です。ちゃんとした顔で観てあげてください。 (-`v ´-)( ←ちゃんと )
それではこれにて。
今日もここに 無駄 アリ 〼
やわらかく、くだらなく、さびないものを。そしてあわよくばおもしろくをモットーに。
それではまたのちほど(* ̄∇ ̄)ノ
作菓