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これが今年の隠し玉(ちょっと楽しみな”孤島ミステリー”)
Kakushidama
毎年、年末に発売される「このミステリーがすごい!」の中で、次の年に刊行される本を、"隠し玉" として、国内作家さんや、各出版社が情報を出してくれるのですが、海外ミステリーの新刊で、一番、気になっていたのが、早川書房から刊行予定の『Eight Detectives』でした。
その作品が、早くも4月に刊行予定とのこと!
"隠し玉" のコーナーでも
「黄金時代の本格ミステリにオマージュを捧げた話題作!」と紹介されていて、やっぱり期待感がふくらみます。
Hayakawa の公式noteでも
フーダニット、不可能犯罪、孤島で発見された10人の死体――7つの短篇推理小説が織り込まれた異色の「作中作」ミステリです。
なんて謳われているので、どうやら、”孤島ミステリー” みたいですね。
”孤島ミステリ” といえば、何といっても、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』が有名ですよね。
その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が……そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく!
誰が真犯人なのかを探し出す ”本格推理小説” において、容疑者を限定するためには、閉ざされた環境を設定するのが重要で、クリスティの生み出した ”孤島” ミステリーは、絶好で魅力的な舞台なのです。
ところが、この『そして誰もいなくなった』が優秀過ぎたのか、その後の海外ミステリーでは、あまり見ることのない舞台に思えます。
自分の読んだ本の中で、孤島が舞台だったものというと
『シャッター・アイランド』by デニス・ルヘイン
『ドラゴン・タトゥーの女』by スティーグ・ラーソン
ぐらいしか思いつきません!
もしかすると、もっと、たくさんあるのかもしれませんが、日本に紹介されてないだけかもしれません。
ただ、この2冊も、正確にはクリスティの ”孤島ミステリー” のフォーマットとは違うんですよね。
なので、今回、刊行されるアレックス・パヴェージの『第八の探偵(仮)』は、クリスティの本家に捧げたものなのかもしれませんね。
Hayakawa の公式noteでの告知では、事前のモニターを募集という事で、さっそく応募してしまいました!
当選するといいなと思いつつ、楽しみな告知だったので、つい "note" してしまいました。
当選したら、こちらで報告します。(当選しなかったら、読後に "note" したいと思います。)
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さてさて、海外ミステリーでは少ない ”孤島ミステリー” ですが、国内では、けっこう、たくさんの作品があったりします。
『十角館の殺人』by 綾辻行人
『孤島パズル』by 有栖川有栖
『すべてがFになる』by 森博嗣
『夏と冬の奏鳴曲』by 麻耶雄嵩
などなど、すぐに思い浮かべますね。
どの作品もデビュー作だったり、キャリアの初期の作品だったりするのが面白いとこなんですが、やっぱり、クリスティを読んで育ったミステリー作家さんにとって、”孤島ミステリー” は格別な舞台なんでしょうね。
今度は、どんな ”孤島ミステリー” と出会えるのか楽しみなのです!
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