時々、疲れる読書がしたくなる話
Reader's High
高校から大学の頃、けっこうハマって読み漁っていたのは、通称 "W村上" と言われていた”村上春樹”さんと”村上龍”さんでした。
春樹さんの方は、けっこう"note"して来たので、今回は、”村上龍”さんを取り上げようと思います。
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私は基本的に長編小説を好む傾向があって、これでもか、これでもかと頁をめくり読み上げていく過程に、アスリート的な達成感を感じる人間だったりするのですが、
そんな私でも、読むとすごく疲れるタイプの作家さんがいて、その代表が "村上龍" さんなのです。
昔の"村上龍" さんって、段落が途切れないまま数頁連続することが通常で、情報量が多いんですよね~
だから、他の作家さんに比べると頁あたりの文字量が半端じゃない!
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詰まってると思いませんか?!
こんなページが連続するので、読むのに時間がかかるし、けっこう疲れるんです。
だから、 "村上龍" さんの小説は頭脳体力がないと読めないと思います。
最近は、頭脳体力の衰えとともに、それほど頻繁に読むことはなくなってしまった"村上龍" さんの小説ですが、やっぱり時々読みたくなったりするのが不思議なのです。
そんな私が何度も読みなおしているのが『コインロッカー・ベイビーズ』です。
時々、読みたくなるんですよね____
まあ、やっぱり読みにくいし、そのテーマも重く、読むとへとへとになったりするんです。
でも、物語のエネルギーみたいなのを感じさせてくれて、体は疲れるけど、何か興奮させられるものがあるのも事実です。
"村上龍" さんの小説って、ランナーズハイに似た効果をもたらすんじゃないかと........本気でそう思っています。
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『愛と幻想のファシズム』や『半島を出よ』みたいに、世界のシステムに関して膨大な資料を基に描かれたやつも、同じくランナーズハイが味わえます。
"村上龍" さんの小説は強いナショナリズムを感じさせるものがありますが、この作品は、きっと、その頂点にあたるでしょうね。
実は、主人公たちの構図は変わりません。
上記2作も情報量が多いので、かなり疲れます。
ただ、読みにくいけど、面白いので、読書のランナーズハイを味わうのには適してると思いますので、ぜひ!
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海外の作品でも、"村上龍" さんの小説のようにランナーズハイを感じることのできるものがありますので、自分のお薦めを紹介します。
『百年の孤独』ガルシア=マルケス
あえて、あらすじは載せませんが、これもパワーのある作品です。
正直、読み始めてみると、「何じゃこら」って感じなのですが、読めば読むほど泥沼に引き込まれてしまう物語です。
面白いのか面白くないかの判断は難しいのですが、とにかくエネルギーの放射具合がすごいのです。
『充たされざる者』カズオ イシグロ
これもまた訳のわからない作品で、タイトル通り”充たされない”状況が延々と1000頁ほど続きます。
読むと、段々、腹が立ってくるんですよね。
とにかく、物語が激しく迷いこむ作品で、読者の立ち位置も不安定になる作品です。
気を付けないと、ランナーズハイよりも、眩暈や吐き気を覚えるほどなんで、体力に自信がある方にお薦めです。
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期せずして、ノーベル文学賞作家さんの作品紹介になりましたが、疲れる読書って、ほんとに疲れるので、多用する場合は、間隔を空けながら行うようにしてください!
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