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小麦アレルギーで「料理人」を断念。でもsmallkitchensから、もう一度。*smallkitchens作り手:sayaneさん*

smallkitchensでは、毎日異なる作り手さんが想いを込めた料理をお届けしています。作り手さん1人ひとりに物語があり、大切にしていることを持っています。

今回は、sayaneさんにお話を伺いました。料理人を志すも小麦アレルギーを発症し、一度は夢を断念。しかしsmallkitchensと出会い、再び歩みを始めています。


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ーーsmallkitchensの作り手に応募したきっかけは何だったんですか?

わたしは中学校を卒業したあとに調理師の養成学校に入学して、専門調理師と調理技能士という2つの資格を取りました。

ただその時に、小麦のアレルギーを発症してしまって。

卒業後は大学に行かずに、修行のつもりで静岡にある高級旅館で、ひとり暮らしをしながら1年半くらい仕事をしていたんですけど、「料理を仕事にするのは難しいな」と思い、それ以来諦めていました。

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sayaneさん

ーー料理をつくりたくてもつくれない…という葛藤があったんですね。

それでも料理をすることは好きだったので、自宅でホームパーティーを開催していました。自分で料理を考える分にはアレルギーの心配がないので。やはりそこで、みんなに料理をふるまうことにやりがいを感じていたんです。

そこでsmallkitchensに出会いました。ここでは1から自分で献立を考えて料理ができるので「ここならもう一回料理人としてやっていけるかな」と感じたので、応募しました。

ーーsmallkitchensで料理をつくっているときに、どんなやりがいを感じますか?

「一汁三菜」というテーマの中で、自由な発想で料理ができることがとても楽しいです。

ただ実際にやってみると大変で、1つの献立をつくるのにはかなりの日数がかかります。1ヶ月くらいかけることもあります。

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ただ手間をかけている分、お客様に料理を提供できたときの「喜び」や「やりがい」は、他のお店で働いているときには感じたことのないものでした。

ーー献立をつくる時は、どんなことを考えているんですか?

自分が食べたい料理のときもありますし、試してみたい料理をつくることもあります。私の場合はやっぱりグルテンフリー(小麦粉未使用)の料理です。

実際に間近でお客さんの反応を見て感じることができるので、自分が挑戦してみたい料理をつくるようにしています。

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sayaneさんがつくった
『グルテンフリーのカボチャチーズコロッケ』

ーーやっぱり、目の前で食べている人がリアクションをくれるのは嬉しいですか?

嬉しいですね。知り合いや家族に料理を作る時とは違って、自分の知らない人に料理を提供できる機会ってほとんどないんです。

なので、意見を言ってもらえるのはすごくありがたいです。smallkitchensに入ったばかりの頃は「味がちょっと薄いかも」と率直に意見をもらったり。自分からも、お客さんが何を求めているのか、できるだけ聞こうと思っています。

例えば、サラリーマンの方は仕事の合間で疲れている方もいらっしゃると思うので…そういうところを考えて作っています。

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ーーsayaneさんが料理をつくる時に一番大切にしていることは何ですか?

small kicthensの「おなかもこころも満たせたら」というコンセプトはすごくいいなと思っていて、

料理人として美味しい料理をつくるのは、ある意味当たり前のこと。だけどさらに、「心から美味しい」と思える料理をつくっていきたいし、それがsmallkitchensで求められていることなのかなと解釈しています。

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ーーお客さんの「こころを満たす」ために、sayaneさんが意識していることはありますか?

「こころを満たすってどういうこと?」と聞かれたら、「これは絶対に美味しい」と自信を持って言える料理だと思うんです。

自分が1ヶ月前くらいから一生懸命考えてつくり出してきた献立を、「これは絶対美味しい!お客さんが喜んでくれる。」と思えるように、細かいところまでこだわっていく。

例えば、家でつくるときはだいたい1人分ですけど、店舗でつくるときは20人以上の分量をつくることになります。

そうすると食材の配分がだいぶ変わってきますし、少しイメージとズレることもでてきます。「試作の時はもうちょっとあっさりしてたはずなのになぁ」みたいな。

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そのあたりの最後の調整は難しくて…「自分がつくりたい料理」に少しでも近づけるように、いまでも試行錯誤しています。

その積み重ねが、お客様のこころに響くことに繋がるんじゃないかなと思っています。

ーー食べる人にとっては、作り手の細かくて繊細なこだわりに触れる機会はめったにないと思うので、より多くの人に知って欲しいなぁ…と思います。常に試行錯誤し改善する姿勢に、作り手さんの想いが込められているんですね。

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ーーいまのsayaneさんの料理への向き合い方に一番影響を与えている経験は何ですか?

やっぱり、静岡の旅館での経験だと思います。

そこではお客様から2万円〜3万円頂いていたので、料理に対しての妥協が絶対に許されない環境だったんですね。

ただ、旅館は上の先輩方が多かったので、本格的に調理に携わるところまではできなかったんですよね。先輩方が料理のしやすい環境を整えたり、簡単な前菜とかデザートを担当していました。それでも一緒に仕事をして先輩の背中を見て、学ぶことが多かったです。

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修行だと思ってやっていたので休みもなかったし、「本当に美味しい料理をつくりたいなら8時間ではできないよ」と先輩からずっと言われていました。

そういう環境にいたことが、いまの自分の料理との向き合い方に影響を与えていると思います。

ーー厳しい環境に身を置いていたことが、いまのsayaneさんのベースになっているんですね!最後に、sayaneさんがこれから目指すものを教えてください。

将来はグルテンフリーのレストランを開きたいです。なので、smallkitchensでいろんな料理に挑戦したいと思っています。

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