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強烈に爪痕を残していった価値観が壊れる人との衝撃的な出会い


その人は今でも毎日私の一日を独占して 私が何か動こうとする度にフラッシュバックして私を侵食する


あの人が話した言葉 私が話したあとの表情 ため息 下に落とした目線 緊張して仕事をしている姿 おちゃらけた態度 突然迫ってくる彼 私に触れた温もりの感触 冷たい態度 本音で話す少し低くした声 愛おしすぎる小さくなる彼の姿 強がって私を突き放す彼の孤独


訳が分からないくらいに強烈に惹かれる私から離れた彼のとやり取りを脳内でおかしいほどに繰り返し思い出している

彼は嘘をついてた

 彼は私をあからさまに軽い態度で何度も口説いて来たけど 器用に人を口説けるような人には見えなかった


抱きしめたくなるくらいに不器用に見えた 強がっているようにそうしないと生きていけないような彼の弱さが見えるような気がして 嘘を紐解いて本音を知りたいと思った

彼以外には何もいらない  その人だけは繋ぎ止めておかなければならない 繋ぎ止めておきたかった 大事にしたかったし 色々なことを彼となら分かり合えるって思っていた



執筆;花瓊檸
(かぬれ。)

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cannelé(かぬれ。)
過去を語り今を語り私の大切な記憶をここに残します。 思い描いていることを少しずつ何か形にしていく場所にしていきます。