校内フリースクールについて考える
今年度の4月から導入された校内フリースクールの設置。
日本国内で見てもまだそれほど多くはないが、たまたま私の住む市ではこの制度が導入されることになった。
学校の校舎内に設置されると言うこともあって、学校の先生との交流も保ちつつ、自分のペースで登校できる。
学校は好きなのに行けない娘にはぴったりだと思った。
娘ももちろん興味を示したものの、実際に行ったのは数える程度。
それでも、イベントや何かのタイミングで学校に行きたいと思った時に教室ではない居場所がそこにあると言うのはとても救われるようだった。
不登校の生徒がみんな学校が嫌いなのかというとそうではない。
むしろ娘は、学校の先生との交流や、友達づきあい、学校のイベントなんかは大好きで張り切って参加したいタイプ。
今年度は3年生ということもあってなのか、学校行事にはなんとか参加し、友達とも楽しそうに笑い合いながら話している。
表面だけ見れば。行事を見に来た知らない親たちからすれば、彼女が不登校だとは誰も思わないだろう。
授業参観の時に教室にいないことくらい誰も気にしてないだろうし。
それでも彼女は学校に行けないのだ。
そんなふうにイベントにも参加できるし、友達とも仲良しなら学校行けるんじゃないの?
何度も何度も頭によぎる。
だけど、私には到底わからない理由がそこにあるのだろう。
もしかしたら本人ですら、その理由はわからないのかもしれない。
校内フリースクールには、現在6人が在籍しているらしい。
昨日、卒業アルバムの個人写真の撮影があるからと頑張って娘が登校した際に得た情報を教えてくれた。
教室に行けない娘は、用事を済ませる時間以外はフリースクールの教室で過ごすのだ。
在籍している6人のうちの1人はもちろん娘なのだが、残りの5人のうちの4人は同じ中学3年生なのだという。
彼女たちは皆、教室には行けないけどフリースクールの教室にはある程度登校しているのだとか。
それでもそこにも通えない娘。
そこに通っているけれど、卒業アルバムも買わないし欲しくないから写真撮影にも参加しないというお友達。
そこを拠点に、時々授業にはでて勉強を頑張っているお友達。
さまざまな子たちがいるんだなぁ。
自分の子達ではないけれど、みんなそれぞれいろんな思いを抱えていることになんとなく胸が苦しくなる。
もちろん見えていないだけで、そこにも在籍せずに学校にきていない子もいるのかもしれない。
だけど、校外のフリースクールに飛び込むのが怖いなんて子もいるだろうからやっぱり学校の中にそういう居場所ができたというのはとてもありがたい話のように思う。
卒業アルバムの写真撮影だけに学校に顔出せるなら、校内フリースクールにも行けばいいのに。
なんて思うのはまた親として欲が出ているなと思わず苦笑する。
「学校休んでいいよ」
この一言を言えるまでにどのくらい葛藤しただろう。
今では、娘に確認するまでもなく毎朝休みの連絡をアプリで入力している。行くかどうかを確認するのは、本人が学校に行く理由がありそうな日だけだ。
それでも、登校を渋っている弟たちにはまだこのセリフが言えない。
私の葛藤はまだまだ続くのだ。
小学校にも校内フリースクールできないかな。。