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うつで休職からの退職あれこれ ⑦就労移行支援と縁がなかった話

じゃこです。うつ病の夫と2人で暮らしています。
自己紹介はこちら。

今回は、「就労移行支援を検討したけど縁がなかった」というはなしです。
前回の記事(会社から離職票をもぎ取った)はこちら。


就労移行支援って?

前職を休職したあたりから、病院の先生から就労移行支援というのがあるよ、と紹介を受けていました。

就労移行支援とはなんぞや、というのはたぶんそういう施設の案内を見た方がわかりやすいと思うので検索で上の方に出てきたものを貼っておきます。
見出しつけといて? って感じですが、絶対この方がわかりやすいので。

うつ病とかのキーワードから読んでいただいている方については、そもそもご存知の方も多いかもしれないですね。


見学に行ってみた

病院からは具体的にこういうところがあるよ、説明会もやってるよ、と紹介されたので、当時は特に前情報を検索したりもせずに「まあ、とりあえず説明聞いてみてから調べたり考えたりするか~」って感じでまずは説明会兼見学会的なものに参加してみました。

その会の参加者は大体20人ぐらい? で、印象としては、通所を検討する人自身は若い方(20前後ぐらい?)が多いのかな? という感じでした(実際、就労移行支援利用者の過半数は20代以下のようですが)。

自分たちのような夫婦参加は他に見当たらず、殆どが親子か親御さんのみと思われる方。

見学したのは、元々首都圏で活動していて、当時大阪に進出して間もなかった事業所。施設自体は大阪市内の、地下鉄で行けるところ。

まずは簡単に就労移行支援の概要と、事業所でどんなことをやるか、等を聞きました。

とりあえずこの時点で感じたのは、これ、基本的には全くいまから就労する人向けで、既に正社員での就労経験があって転職だとなんかちょっと違うかもしれないな……ということ。

ともかく、休職なり退職なりを挟むのなら、通所がきちんとできていれば「ちゃんと出勤できそうですよ!」ってアピールはしやすいのかなあ? とも感じましたが。


微妙な空気の質問時間

一通り説明を受け、「質問があればどうぞ」の時間に。

そこで「就職実績のペーパーはいろいろな事例を載せているとは思うが正社員が少ない。実際はどうか?」という質問をした方がいました。

もう少し突っ込んで言えば、「自分たちがいるうちは良いが、子供が1人でもやっていけるだけの収入をと思うので」とのことでした。
まあ、言われてみればそりゃあそうだよねえ……とは感じます。

で、それに対する回答は、ざっくり要約すると

  • やはり多いか少ないかで言われれば正社員の求人数は少ない。

  • そして求人は正直言えば東京に集中している傾向がある。

  • なぜなら大企業や特例子会社が多いから。

  • (大阪での実績を問われて)当事業所は大阪では開設したてなのでまだ実績はいまから。

  • 就職口の開拓も大阪では正直いまから。

という感じで、正直な感想を言えばう~~~~んって感じでした。

でも誤魔化さずに誠実な回答ではあったと思います。

考えてみれば求人の絶対数が東京に集中しているとかは障害者雇用に限った話でもないし、確かに事情を加味すると更に集中していてもおかしくないかも。大変参考にはなった。

参考にはなったけど、周りのお子さん抱えた親御さんたちは「じゃあ東京に出るしかない……?」みたいな雰囲気になったり、それを事業所側が「大阪にも無いわけではないだろうし、いまからちゃんと開拓していきます、急に東京に居を移すとなると本人に負担もあると思います」と説明に入ったりちょっと一瞬カオスなかんじになっていました。

うちの場合は逆に、基本的に私がいまの仕事を続ける必要がある=関西に留まる必要があるため、そもそも「じゃあ東京行くか!」とは思わなかったのですが、まあ立場かわればそういう考え方にもなるよなあ……とぼんやりそれを眺めつつ、説明会は終わりました。


「9割の人が無料」の1割

利用料についての説明はさら~っと「所得によりますが、それは親御さんの収入とは切り離せるので殆どの人が無料で利用できます」ぐらいしか説明がなかったのですが、うちは夫婦であって親御さんとお子さんではありません。

で、帰ってから貰ったペーパーを見つつ色々調べていたところ、まあこうなるということがわかりました。

要するに

  • 利用料の上限は前年の世帯所得に応じて決まる

  • 所得を判断する際の「世帯」の範囲は18歳以上の場合「本人と配偶者」

  • だから本人が18歳以上で結婚していないなら本人だけ

  • だから「子を含む親子」は親がどれだけ稼いでいようと(本人に所得がなければ)利用料無料!

  • だから殆どの人は無料!!

前年までフルタイムでの稼ぎのあった夫はそもそも無料ではないのですが、算定にあたっては配偶者(私)の収入も加味されるとなると、これはもうどうやっても上限は一番高額な「一般2(37,200円)」です。

正直言ってリターンが頼りない割に高すぎる。

私が働けば生活出来るとはいえ、毎月4万円弱+交通費(これも馬鹿にならない)を負担するのはちょっとかなり厳しい。それで確かな結果があるのならまだしも、結果の見込みは先述のとおり。


要約すると縁が無かった

とりあえずここまで検討して、これは少なくとも元有職者の共働き夫婦向けの制度ではないのだなと感じました。

いまは割とあっさりこれを書いているのですが、ここまで辿り着いた後はしばらく妙にダメージを受け続けていました。

共働きはマジで想定されてないというか、見放されているな、と思って行き場のない怒りというかやるせなさというか、なんかそういうのがもやもやしていたからです。

私だって子を養っている親と一緒で自分の稼ぎで配偶者を養っているだけなのに、これが親子だったら親がどれだけ稼いでいても無料なのに? 配偶者だけ合算される理由って何?? と思うとなんともやるせない気持ちでした。

とはいえ、そもそも元有職者がフルタイムで転職したい、というのはそれ自体がちょっと場違いなのかなあと感じていたこともあり、それ以上利用を検討することはなかったです。


少し長くなりましたが、読んで頂いてありがとうございます。
次は転職活動のことを書こうと思っています。

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