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2023夏・スモールファーマーズデイレポート!

スモールファーマーズにとって、半年に一度の大イベントSmall Farmers Day(SFD)が、7/29(土)に文化パルク城陽(京都府城陽市)で開催されました。

ゲスト・池添友一さんの基調講演や、池添さんとSFC講師陣との対談、そして幹事・SFC16期生企画の卒業生事例&相談会に、サポートメンメンバーの部活による企画などなど、たくさんのブースが並びました!

そんな十人十色の「小さな農」が勢ぞろいした一日を『サポートメンバー編集部』がレポートします♪

この夏も「小さな農」が勢ぞろい!

朝から酷暑となった7月29日。その暑さを吹き飛ばすかのように集まったメンバーによって、会場の設営が始まりました。受付も設置され、この日を楽しみに集った人たちで徐々に会場に熱気がこもり始めます。

設営もイチから自分たちで頑張ります!
いよいよ受付開始!手描きのボードになごみます。
スモールファーマーズ代表・岩崎さんからのご挨拶。今日一日をみんなで楽しみましょう!

タネと生きる豊かな世界

毎回注目の基調講演、今回のゲストは三重県松阪市嬉野で、200種類にもなる在来種の野菜や穀物・雑穀の栽培と自家採種(タネ採り)を続けておられる農家、池添友一さん。種取りユーチューバーとしても活躍されています。

ゲストの池添友一さん

コミュニティ・シードバンクやタネの図書館という取組みを通して、地域のタネを地域で循環させ、自分や家族の食べるものを“タネから自給する”農を目指しているという池添さん。3年前には「種の学校」も開講。在来野菜を使った料理教室なども実践されています。

※コミュニティ・シードバンク:地域のタネを地域で守り、自給していく循環をつくる取組み。
※タネの図書館:図書館の本のように誰でもタネを借りていくことができ、翌年タネが採れたら返すという取組み。

ご自身の活動を、タネを保存する、タネを分ける、タネ採りをする人を増やすことだと話す池添さん。日本ではまだまだこのネットワークが成熟していない中、この先では横のつながりも作っていきたいと願いながら、地元での活動を続けておられます。

池添さんの話にジッと聞き入るスモールファーマーたち。

そんな池添さんが「本当の持続可能な農業って何だろう」と考えていった末、人間が自然目線になって暮らすこと、自然の循環から学ぶ姿勢を忘れないことという考えに至り、「自分とタネを鍛えることから始めよう!野草の頃は農薬も肥料もなく、環境に合わせて自ら進化してきたはず」と、

農薬をやめ、肥料をやめ、耕すことをやめ、育てることをやめ、そしてタネ採りすらやめてみたところ…何と、こぼれたタネから1000本以上の大根が育ったと言うのです!

これには会場の参加者も思わず感嘆の声。でもこれは、何もかも自然任せで良いということではなく、下草の性質を知り、タネが土にたどり着くタイミングを見計らう技術あってこそだというお話も。目の前にある自然が作ったシステムを観察して学び、窒素や炭素の循環や微生物の役割を知っているからこそできた、1000本の大根なのです。

こぼれタネから育った1000本の大根!

そんな池添さんのお話に会場からの質問も尽きることなく、続いてのSFC講師陣との対談でも、先生方から次々と質問が飛び出しました。ここでも大根の話題は人気。実は池添さん、こぼれタネから芽吹いた大量の芽を、何十時間もかけて間引きされたのだとか。これには会場からも笑いがこぼれ、まさに“こぼれタネ秘話”となったのでした。

SFC講師の野木先生(中央)、古谷先生(右)とのセッション。
先生方が童心に返ったように笑い、熱心に質問されている様子がとても新鮮でした!

「豊かな生き物たちの溢れる大地に立って、こぼれタネの芽吹きに立ち会っていると、私はこの世界に心震わせて見入ってしまう。この瞬間も新しい宇宙が生まれて、その宇宙と私の内なる宇宙がシンクロして、面白い、ワクワクする無限の世界を作り出す。大地とタネがそう語りかけてくる」と、締めくくられた池添さんのお話。

ただ種を見るだけではなく、歴史を、微生物を、環境や災害を、宇宙を、そして未来も。全部を包括して最後に“タネ”に戻ってくる池添さんのお話に、スモールファーマーとしての原点を見たように思いました。

そんな池添さんのお話、スモールファーマーズ・サポートメンバーなら、下記リンクの「専用サイト」でご覧いただけますので、ぜひアクセスしてみてください。あなただだけのタネと宇宙のストーリーが見つけられますように!


ちょっと一息ランチタイム

ランチメニューには「ぷちぽんとファーム(京田辺市)」で障がい者の方々が育てた野菜を使った「特別ベジタブルお弁当」も登場!ボリュームもたっぷりです♪

ズラリ並んだ企画ブース!

午後からのプログラムは「企画ブース」。
ゲスト・池添さんのお持ちくださったタネショップや、今回のSFDの幹事を担当するSFC16期生のブース、そして、スモールファーマーズサポートメンバーの6部活がそれぞれの特徴を押し出した展示やトーク会、ワークショップに相談会などなど、所狭しと並びます。

池添さんがお持ちくださった珍しいタネの販売ブース。
今回のSFD幹事担当、SFC16期生のブース。関西・関東圏で活躍する16期生たちと直接お話しできる「農のあれこれ相談サロン」に加え、卒業後それぞれの道を歩む16期生のスライドショーもあり、バラエティに富んだ話題が飛び交うブースとなりました。
野菜を育て、人を育て、地域を育てる。
そんな農業体験の魅力をたっぷり伝える「農業体験研究部」
子どもへの農育や農福連携、居場所づくり、地域社会の交流などを目的とした、様々な農業体験を実践しているメンバーの体験・実践談が聞けるトーク会も開催されました。農的カードゲーム体験会も開催されていてその幅の広さにビックリです!

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愛情を込めた商品が並ぶ「マルシェ部」
ズラリと並んだ野菜、果物、加工品のどれもが魅力的。そして何よりも、生産者と購入者が直接話せるのがマルシェの魅力ですね!参加者のみなさんもお買い物に夢中です♪
何故か支柱の販売も!?
お会計はこちら。サービスのシソジュース、美味しかったです♪

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亀岡、静原、北船路…と、さまざまなフィールドで稲作を実践しているメンバーが集う「お米部」
亀岡市で取り組んでいる有機栽培による稲作技術の紹介や、手軽に稲作が体験できるバケツ稲の展示と作り方等の紹介がありました。

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みつばち愛が深い「養蜂部」
養蜂部名物、はちみつの食べ比べ。
「甘いだけではなく非常に奥深く興味深い食べ物」と言うはちみつ。はちみつを作ってくれる「みつばち」とはどんな生き物なのか?想いを馳せながらの試食です!

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土好きたちによる、土の魅力探求と発信基地「土部」
「覗いてみよう、草マルチ下の世界」顕微鏡で140倍に拡大された虫の観察。
「触ってみよう、土」見た目も手触りも違う土たちの表情に、改めてビックリ!
ズラリと並んだ土好きたちによる「土の推し図書」。思わず読みふける人、発行元を確認する人などなどが続出。推し図書は「ゆるゆる座談会」でも話が尽きず、次回開催も狙っているとか!?

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栄養や料理の知識に長けたメンバーが揃う「加工部」
生のお野菜や果物を発酵させて作る【酵素シロップの作り方ワークショップ】
フルーツの酵素を活性化させたシロップのジュースで元気チャージです!

【加工部ワークショップのダイジェスト動画です♪】

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この半年間の活動を紹介する部活や、特色を生かしたワークショップやトーク会をする部活、16期卒業生たちの多彩で多様な活動発表に、目移りするばかり。今度は自分たちもブースを企画してみたいな、と思ってしまう活気あふれる時間でした。

次回は2024年2月開催予定のSFD。次はどんな「小さな農」に出会えるでしょうか?部活もまだまだ増えているかも知れませんね♪そんな半年後を楽しみに、今回のSFDレポートを終わります。また会う日まで!


レポートする人
スモールファーマーズ編集部

農ある暮らしをさまざまな角度からフォーカス!記事を書いたり動画をつくってり、メンバー個々の得意を活かしたメディアづくりを楽しみながら、たくさんの「小さな農」を発信します。

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Small Farmersサポートメンバー

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