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👻さんに気に入られてしまった話...

20年程前のアフリカでのことです。

当時の定宿にチェックインすると、
やけに狭い部屋に当たってしまいました。

同じ料金で普段の部屋とこれほど違うというのはなんだかな...
と思ってしまうレベルです。

フロントに訊ねても、他に部屋はないというので

仕方がなく数日その部屋に泊まりましたが、
毎日しつこく他に部屋はないかフロントに訊ね続けていました。

その小さな部屋は、
机の上に大きなブラウン管テレビが置いてあったりで、
仕事スペースがないのが最大の難点でした。

4~5日経ったところで、
フロントが、

「実は一部屋あるのですが、港とは反対側の道路に面しており
音がうるさいかと…」

と。

「いや、なんでもいいわよ。仕事がし難くて困っているの」

と、
さっそく部屋を移動しました。

そこは元いた部屋の3倍もあろうかという広さで
海岸通りが見渡せる2面の窓がある非常に良い部屋でした。

でも、
入った途端、誰かに見られているような

嫌~な感じが...。


👻👻👻

とはいえ、
毎日レセプションを煩わして取り替えてもらった手前、

「ここは嫌だ!」


なんて、すぐには言えないなと思い、
取り敢えずはそこに落ち着くことにしました...。

というか、
忙しい仕事の合間のお引越しということもあり、

荷物を移動して、変だと感じ、すぐ出かけたと記憶しているので、
恐らくその時に限って

いつもの柏手を打って~の、挨拶をして~の、
といった儀式すらしなかったように思います…。orz...

👻👻👻

実は当時、
「上の世界」とのコンタクトの仕方は人によって違って云々といった
内容の漫画だかなんだかを読んだ直後で

自分はどのタイプなんだろうということが
やたら気になっている時期だったのです。

なので毎晩、

「早く私が『視える系』なのか『聞こえる系』なのかなんなのか分かるといいな~」


などと思いながら床に就いていました。

なので、部屋を変えた最初の晩も、
取り敢えず「嫌な感じ」「気のせい」だということにして、
同じようにして寝ました。

翌朝、

男性の声がしたような気がして目が覚めました。

見ると、目覚ましが鳴る直前でした。

翌朝は、誰かに肩を揺らされて目覚めました。

やはり目覚ましが鳴る直前でした。

更に翌朝、誰かに耳元に息を吹きかけられ目覚めました。

当然、目覚ましが鳴る直前でした...。

そしてその晩...、

見事金縛りに遭いました…。 >爆!


大慌てで元の小さい部屋に戻してもらったのは
言うまでもなく、

その後の渡航でも
しばらくは「小さい部屋を好む人」になってしまいました。>笑

👻👻👻


この一件のポイントは、

当時はたまたま

本屋へ行けば、何かに誘導されるように
心ときめくもの(そのとき必要としているもの)のある場所へ
連れていってもらえる、

何か知りたいことを心に留めておけば、
なんらかの形で答えがもらえるか、
自分で「こうだろうか?」、「ああだろうか?」と
自問自答していれば、
正しい答えに辿り着いた暁には

ストンッ!


と音がしそうなくらい明らかに「答えはそれだ」と分かるような
時期だったこともあり、

「声が聞こえ」ようが、
「肩を揺らされ」ようが、
「息を吹きかけられ」ようが、

「上の存在」が教えてくれたのだとしか思わないという、

ある意味
とてつもなく無防備になっていた時期だったというところにあります。

👻👻👻

ちなみに👻さんについては、
実は以前から聞いて知っていました…。
(何号室かは知りませんでしたが。)

今から30年程前のことでしょうか、

そのホテルを定宿にしていたビジネスマンが
商談を部屋でするからと自室に人を招き入れたところ、

実はその相手が強盗犯で、
ビジネスマンが部屋のセーフティーボックスを開けたところで
銃を突きつけ...、

といった事件でした…。

👻👻👻

気の毒に、その部屋で地縛霊になってしまわれたのですね…。

そこへ、無防備で、人間界以外とのコンタクトが頭を占領していて、

「声を掛け」
ても、
「肩を揺らし」ても、
「息を吹きかけ」ても、

きちんと反応する、40代のくせに子供のようなおばさんは、

そりゃあ何気に可愛いし、面白いし、

「ねぇ、ねぇ、一緒にいようよ」


とも言いたかったのでしょう...。 >爆!

👻👻👻


ま、「そんなに自分の傾向を知りたいのなら」

と、私を当時ガイドしていた「上の人」が
わざわざしつこく「部屋を変えて」と言わせたりするところから
「お膳立て」したことだったとも思えるのですが…、

👻さんに「仲良くしようよ」とか言われても、
さすがに困ってしまいます...。>爆!

👻さんについては、
最初の三晩のような
「ウィットの効いた」こと(笑)をされる方ですから、

悪い印象を持ったわけでは決してありません。

ですから、
誰か私より有能な人の力でも借りて、
成仏していてくれることをお祈りしております。

👻👻👻


まもなく9月、👻話のハイシーズンも過ぎてしまうなと思い、
本日書かせてもらおうと思った一件でした。

お読み頂き、誠にありがとうございました!

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※ 「飛び疲れて眠る魔女と黒猫」はこたつぶとんさんの作品です。


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