【2つのポルトガル語】ま、パスタって元々ペーストって意味だしね…(笑)
「パスタ」と聞いたら、
日本人の皆さんは、当然
スパゲッティーなど、
イタ飯を想像しますよね!
実は、
欧州葡語圏、
つまり、ポルトガルや
アフリカ葡語圏各国のレストランでも
こういったパスタのメニューは
ちゃーんと
「Pasta」
【パシタ】
というセクションに
載っているのですが…、
そう、
またしても
ブラジルだけ違うのです…!😲
ブラジルのレストランの場合、
パスタ類が載っているのは
メニューの中の
「Massas」
【マッサス】
というセクションなのです!😲
❇❇❇
「massa【マッサ】」とは、
どちらのポルトガル語でも
粘土状にこねたものなら何でも
「massa【マッサ】」なので、
例えば
子供が遊ぶ粘土なども
「massa de modelar」
【マッサ・ジ・モデラール】
(成形用「massa」)
↓
といいますし、
パスタの場合は、厳密には
「massa italiana」
【マッサ・イタリアーナ】
といいます。
ただ、
レストランのメニューであれば、
「Massa【マッサ】」
だけで十分だというわけです。
あ、ちなみに
(当たり前っちゃ当たり前ですが)
パン生地なども、
「massa de pão」
伯葡語:【マッサ・ジ・パゥン】
欧州葡語:【マッサ・ドゥ・パゥン】
といいます。
そんなこんなで、
恐らく欧州葡語圏の場合は
「○○のマッサ」
(「massa de ○○」)と言わないと
なんのことだか分かり辛いということもあり、
イタ飯のパスタについては、
例えば日本で
「イタリア麺」とは言わずに
カタカナ語の「パスタ」
という単語を用いるのと同様に、
「pasta【パシタ】」
という表現が定着したのかもしれません。
❇❇❇
とはいえ、
この「pasta【パシタ】」ですが、
これはこれで
(実はイタリア語でもそうなのですが)
もともとは
「ペースト」という意味なので、
これまた
「○○のペースト」
(「pasta de ○○」)
と言わなければ
本来は何のことだか分かりません…。
そして、
ブラジルのポルトガル語の場合、
わざわざ「pasta de ○○」と
言わずとも
皆が思い起こす「pasta」はというと、
あろうことか
「歯磨き粉」なのです…。
そう、本来
歯磨き粉の場合は
「pasta de dente」
伯葡語:【パスタ・ジ・デンチ】
欧州葡語:【パシタ・ドゥ・デントゥ】
というのですが、
単独で「pasta」と聞いたとき、
ポルトガルやアフリカポ語圏の人は
スパゲッティーなどの
「パスタ」を想像するのに対して、
ブラジル人の場合は、
まず最初に
歯磨き粉を思い浮かべてしまうのです…。w
や~っ、まどろっこしい…!
❇❇❇
ちなみに
まどろっこしいついでに
言ってしまうと、
この
「pasta de dente」
という言葉ですが、
どちらのポルトガル語でも
品目名としては
「creme dental」
伯葡語:「クレーミ・デンタウ」
欧州葡語「クレーム・デンタール」
というようで、
商品パッケージにも
「creme dental」と
表示されていることが多いです。
↓
ところが、
ブラジル人と話していると、
圧倒的に
「pasta」または「pasta de dente」
と言っているように見受けられます。
これについては、まあ、
慣れ親しんだ言い方が
受け継がれてしまったとでもいうのでしょうか、
要は、
日本人の場合、
私のようなオバアが子供だった頃から
主流はチューブ入りの
クリーム状の歯磨き剤だったというのに
未だに「歯磨き粉」という人が
存在し続けるのと
「なんだか似ていて面白いナ...」
と思う次第です。w
❇❇❇
というわけで、
ポルトガル語圏で
パスタを食べようと思った場合、
メニューの中で捜すべきは、
それがポルトガルか
アフリカ葡語圏であれば
「pasta【パシタ】」の欄、
ブラジルであれば、
「massas【マッサス】」の欄
ですよ♪
というだけのお話でした!