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「モニカ」ってご存じ?

向かって左から2番目の ↑
赤い服の女の子が「モニカ」、
ブラジル人なら誰もが知る
怪力自慢の女餓鬼大将(笑)です。

このキャラクターの生みの親は
ブラジル人漫画家の

Maurício de Sousa

【マウッスィウ・ジ・ウザ】
(カタカナ表記:マウリシオ・デ・ソウザ

                                                         https://copic.jp/en/collaboration/manga/mauricio-de-sousa/

で、

「モニカ」は1963年に産み出されたキャラクターです。

1960年代、新聞記者を辞めたマウリシオ・デ・ソウザは犬のビドゥポルトガル語版)や少年Franjinhaポルトガル語版)を主人公にした漫画(コミック・ストリップ)を新聞に連載し、人気を得ていた。しかし、ソウザの漫画には女性キャラクターが少なく、その事で苦情も受けていた。
1963年に実の娘モニカ(Mônica)をモデルにした女の子のキャラクター「モニカ」を産み出す。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

モニカには大勢の仲間がおり、
全員をまとめて

Turma da Mônica

トゥルマ・ダ・ニカ】
(直訳:モニカの仲間
日本での一般訳名:「モニカと仲間達」
日本でのアニメの訳名:「モニカ&フレンズ」)

といいます。

主な登場人物(ほんの一部ですが)は以下のとおりです。

(※ マウリシオ ・デ・ソウザ・プロダクションズ・ジャパン株式会社​さんのサイト(https://mspjapan.co.jp/character_monicaandfriends/
からの引用です。)

主人公中の主人公である「モニカ」
「セボリーニャ」は直訳すると「タマネギくん」。ポルトガル語のオリジナルで彼が区別できないのは「L」と「R」。(← 日本人か?!笑)
このキャラのせいでブラジルでは子供がお風呂に入りたがらないと、すぐ「や~い、カスコン!」などとヤジられます。笑

「ちびまる子ちゃん」で言うところの「たまちゃん」の大食いバージョンです!

「ドラえもん」で言うところの「出木杉君」か「キテレツ大百科」の「キテレツ」ってとこかな。登場頻度は出木杉君程度。とはいえ、なんといっても彼こそがモニカより古くから新聞に連載されていたキャラクターなので、ここで紹介しない方がおかしいほどの逸材です♪
「天使」は「anjo」なので、「アンジーニョ (Anjinho)」は,直訳すると「エンジェルくん」。
(まんまですね…!笑)
モニカが愛するオモチャであり「武器」でもある「サンソン」。
「サンソン」は厳密に日本語に訳すと「サムソンとデリラ」の「サムソン」ね♪
モニカ (Mônica) を大きくした「大モニカ」という意味の「モニコン(Monicão)」にも聞こえる「モニカ (Mônica)」と「犬」を意味する「cão【カゥン】」を組み合わせた造語の「モニコン」。
「フロキーニョ」が出てくるお話は概ね「前と後ろを間違えちゃった」的なものです。笑
名前は可哀想に「ショーヴィニスト  (英語: Chauvinist:排他主義者)」という意味。これは嫌な人を罵るのによく用いられる「porco chovinista」(「排他主義の豚野郎」)という言葉があるから…。

「ミンガウ (Mingau)」はおかゆ状の離乳食のこと。
食いしん坊のマガリの猫だから、名前も食べ物の名称なんですね!笑
「ビドゥ(Bidu)」とは「物知り」といった意味。賢いフランジーニャの賢い犬で、
フランジーニャ同様モニカより古くから存在し、ファンも多いワンコです。

そして、メインキャラクター4人については、それぞれの両親も
頻繁に登場します。

この他にも数多くのキャラクターがいるのですが、

https://pt.quizur.com/trivia/turma-da-monica-voce-consegue-acertar-o-nome-desses-personagens-MUO7

キリがないので割愛しますね!

「モニカと仲間達」の雑誌
(冊子のような「Gibi【ジビー】」と呼ばれるもの)は
50年以上発行され続け、

1970年代からはアニメ化もされました。

下に貼るのは、キッズステーションで放送された
エピソードの1つです。

怪力のモニカは、気に入らないことがあると
大事なぬいぐるみのウサギの「サンソン」で
相手を殴ったり、
ウサギをその怪力で投げつけてきたりします。

そんなウサギがなくなれば、
もうぶたれたりしないと思い込んだ
セボリーニャとカスコンは…


また、

「モニカ トイ(Mônica Toy)」バージョンも 、
グッズ販売と併せて現在進行形で人気となっています。

モニカ トイ』は、アニメ「モニカ&フレンズ」を原作とした30秒のショートアニメ。言語的手法に依らず、効果音やBGMで演出が構成されており、言語の壁を越え世界中の人が楽しめる内容となっている[5][6]
田中秀幸演出、振付稼業air:man振り付けで実写の渡辺直美が『モニカ トイ』のキャラクターと共演する日本限定スペシャルオープニングムービーが製作され、2021年3月より、フジテレビの『キャラダチミュージアム〜MoCA〜』内で放送された[5]。また、渡辺直美はアニメキャラクターとしても『モニカ トイ』にゲスト出演している[5]

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

「Monica Toy | 第二シーズン」


「モニカ トイ」のキャラクター達と踊る渡辺直美さん



更に驚きなのが、
作者やキャラクターの
日本との深い関係です。

日本との関係

マウリシオ・デ・ソウザの漫画のキャラクターの一つである菜食主義者ティラノサウルスオラーシオポルトガル語版)」は、サンリオの『いちご新聞』の表紙を飾ったり[8]、ティー・エスファームが販売する深谷ねぎ「葱王」のブランドキャラクターにも採用されている[9][10]

2008年、日本人ブラジル移住100周年のマスコットキャラクター「チカラくんとケイカちゃん」をデザインする[1][11]。キャラクターの使用権は、2年間無料でブラジル日本移民百周年記念協会に提供された[1]

2013年、漫画を通じて日本文化を広めることに貢献したとして旭日小綬章を受賞した[1]

手塚治虫との交流[編集]

1984年国際交流基金の文化専門家派遣事業で、手塚治虫がブラジルを訪れた際に2人は出会い、意気投合し、共同でアニメを作ることを約束した[12]1989年の手塚の死によって、約束がそのまま果たされることはなかったが、2012年2月、3月に出版された『モニカと仲間たち 若者編英語版)』「緑の宝物(Tesouro Verde)」編(上巻)および、下巻で、手塚治虫の漫画キャラクターである『鉄腕アトム』のアトム、『リボンの騎士』のサファイア、『ジャングル大帝』のレオなどが、モニカたちとアマゾンの密林を護るために違法伐採者たちと戦うストーリーを描いた[1][12][13][14]。日本国外で手塚漫画のキャラクターの使用許可が降りるのは初の事例となる[12]。また、ブラジルと日本との交流の一例として認識されている[15]

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

「手塚治虫先生のご逝去を受けてレオとサファイアとアトムを慰めるモニカと仲間達」:https://www.japaoemfoco.com/tezuka-osamu-o-pai-do-manga-moderno/o-astro-boy-princesa-safiri-e-a-turma-da-monica/


さて、

ここでモニカの生みの親である
マウリシオ・デ・ソウザが
何故これほど日本と縁が深かったかという話を。

これは一つには
奥さんが日系人だということが
大きいと言われています。

奥さんは

Alice Keiko Takeda

(アリッセ・ケイコ・タケダさん)
とおっしゃる方で、

彼女は
マウリシオ ・デ・ソウザの3度目の結婚により
結ばれたのですが、

結婚23年目にして離婚、
7年後に再構築しています。

そして離婚していた一時期を除いて
結婚前から
マウリシオ ・デ・ソウザ・プロダクションズ(MSP社)の
社員でもあります。

彼女自身もイラストレーター&画家であり、
アーティストネームは「Alice K.」とおっしゃり、

今では彼女が率いる
日本の漫画に傾倒した作品
(若者に成長したモニカ達のシリーズ)も
出ており、人気を博しています。


そんなこともあり、

マウリシオ・デ・ソウザは
古くから何度も日本を訪れており、

そこで
そのような素晴らしい人間関係や
ビジネスチャンスを
得ていったのでしょうね。

それにしても
マウリシオ ・デ・ソウザが
日系の奥さんと結婚する以前に2度の結婚歴があったというのは
今回この記事を執筆するにあたり
初めて知ったことなので、

知り得た限りの詳細を下記に記します。

1人目の奥さんはマリレーネさんといい、
12年間の結婚生活で1男3女を授かっています。

子供の名前は、上から
・「マリアンジェラ (Mariângela)」、
・「モニカ (Mônica)」、
・「マガリ (Magali)」

・「マウリシオ・エスパーダ (Maurício Spada)」
なので、

そう。
「モニカ」のみならず、
モニカのお友達の「マガリ」
お嬢さんの名前だったのですね!

マリレーネさんはマウリシオ ・デ・ソウザとは離別、
後の2011年には亡くなっていらっしゃいます。

2人目の奥さんはヴェラ・ルシアさんとおっしゃる方で、
ヴァンダさんとヴァレリアさんという
二女を設けましたが、
1971年に交通事故により亡くなっていらっしゃいます。

そして
3人目の奥さんが 日系ブラジル人の
アリッセ・ケイコさんで、

お二人はマリーナさん、マウロさん、
マウリシオ(Maurício Takeda de Sousa)さん
という2男1女に恵まれています。

と、
ここまでで既に
マウリシオ ・デ・ソウザの子供は8人ですが、

更に
アリッセ・ケイコさんと別れていた間に
マウリシオ ・デ・ソウザはもう一度
結婚・離婚しており、
その関係により末っ子となる
マルセーロさんが生まれています。

親族に囲まれるマウリシオ・デ・ソウザ氏とアリッセ・ケイコさん
(https://famosos.culturamix.com/noticias/quando-mauricio-de-sousa-se-casou-onde-foi-a-festa)
誰が誰やらですが、2017年時点で既に4人の曾孫がいたようです。w

また、
(限りなく余談ではありますが、)
ブラジルならではの情報も
Wikipedia に載っていました。

2008 年に末っ子とその母親である元妻と、
元妻の別の子供の3人が
サンパウロ州のカンポス・ド・ジョルドンという
サンパウロ州の軽井沢のような避暑地の
別荘から誘拐され、
2週間後に同州の沿岸部のサン・セバスチオン市で
軍警察により救出されるという
事件が起きたそうです。

ちなみにブラジルでは
著名人の親族が誘拐されるといった事件は
残念ながら
決して珍しいことではありません...。

ブラジルでは
お金持ちであるということは
命がけだということですね…。

しかも、言うまでもありませんが、
どの事件もハッピーエンドになるとは限りませんから、

このケースは全員無事だったようなので、
まずは良かったとしか言いようがありません。

🌀🌀🌀

何はともあれ、

とてつもない長文になってしまいましたが、

最後までお読み頂き、誠にありがとうございました!


P.S.: なお、この数日後に書いたこちら ↓ の記事では
画像付きでマウリシオ・デ・ソウザ氏の10人の子供達と
対応する漫画のキャラクターを紹介しておりますので、
よろしければ、覗いてみて下さいね!


          「読んでくれて、ありがとう!」

↑      
サンソンがすぐボロボロになるわけだ...。w       

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