川﨑志馬

23歳 俳優 エムキチビートlabo コクーンアクターズスタジオ一期生

川﨑志馬

23歳 俳優 エムキチビートlabo コクーンアクターズスタジオ一期生

最近の記事

ダンサーすごい

 2月に出演させてもらったダンス公演の出張版のような公演のために、8月に長野へ行くことになった。絶賛その稽古中なのだが、やはりダンサーたちはすごい。と、稽古場の隅で毎回思っている。まんまと影響を受けて自分もダンスを習い始めてしまった。  俳優になりたいと思った時から常々ダンスは始めなければと思っていたのだが、どのジャンルがいいのかとか、どのスタジオがいいのかとか、そもそもお金がないだとかでウダウダして、なかなか最初の一歩が踏み出せずにいた。それが実際にダンサーたちと公演を共

    • 川柳や俳句や短歌で暇つぶしした六月のあるバイトの日

      はじめに  ガソリンスタンドでバイトをしている。  暑さ対策ととりあえずの手慰みとして、ホースで水を撒き散らした。濡れたアスファルトがじわじわと乾いていくのを眺めていたら、これからの六時間がズシンときたので、言葉遊びで時間を潰すことにした。  ポケットにメモを忍ばせ、川柳や俳句や短歌を思いつき次第書き留めていく。やってみると、これがなかなか面白い。とにかく目に付くものを十七音や三十一音で言い表しまくろうと試みる。見回して五音や七音のものを探してみたり、作業をしていて自然に頭

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         今日は妙に暑い。はっきり言って異常なほど暑い。  バイト先で「今日暑くないっスカ!?」  帰宅して「今日暑くなかった?」  友達に会って「今日暑いよねえ〜」  2月だというのに、東京の最高気温は23.7℃を記録したそうだ。  車の後部座席には、机と椅子が積んである。ついこの間まで舞台で小道具として使っていたものを自分の部屋に置くために譲り受けに行ったのだ。帰り道、タイムフリーで聞いていたラジオは少し前に終わり、しばらくの無音が訪れる。僕は休憩がてらコンビニに寄って、今年初の

        • キリが良い

           11月29日が誕生日なせいで、決断のタイミングと年末の噛み合わせが悪い。  誕生日という節目に向かっていく11月は「もうすぐ〇歳になってしまうなあ」という若干の焦燥感と共に「この年齢のうちにこうせねば」とか「この年齢まででこれは辞めにしよう」とか、11月29日をタイムリミットに何かを変えなければならないような気がして落ち着かない。  かといって11月30日から何かが変わるわけでもなく、12月には「なってしまったなあ」というある種の放心と「なってしまったんだから何かせねば」

        ダンサーすごい

          板の上がいいのに。

             眠れない夜はもう人生で何度目だろうか。エアコンの音が定期的に大きくなったり小さくなったりしている。それをひたすら聞いて、たまに呻く。寝ているんじゃなく布団の上に乗せられているような感覚になって、いろいろ姿勢を変えてみても効果はなく、ニトリで買った一番安かったマットレスの中途半端な反発をただ感じる。  ざわざわ。雑木林が風で擦れるような、そんなざわめきが心臓の辺りで起こっている。あくびをするとその辺りがググググッと震えて、しばらく感覚が残る。こんなに眠れないのに、面倒く

          板の上がいいのに。

          断ち祈願に行ってきた

           断ち祈願に行ってきた。  断ち祈願とはつまり、自分の好きなものや依存しているものを我慢する(断つ)代わりに、願いごとの効力をあげようというものである。わかりやすいもので言えば、タバコ、酒なんかだ。俳優の渥美清さんは、タバコと酒をやめるからいい仕事をくださいと祈願し、その後「男はつらいよ」の寅さんが決まったそうだ。  さて、そもそもどうして僕が断ち祈願に行こうと思ったのか。それはラジオがきっかけだった。  僕はお笑い芸人のAマッソというコンビが好きで、過去のネット番組を見漁

          断ち祈願に行ってきた

          いつか思い出すためにやってるみたいなところある

           40、50代くらいの先輩たちが自分たちの若い頃を思い出して、「バカやってたなあ〜」みたいに少し笑いながら当日を懐かしんでいる瞬間を見るのが好きで、20年後とかに自分の10代や20代をそういう風に回想できるかどうかを基準に生きてるみたいなところがある。  22歳の今、はっきりいって僕は成功していない。大学もでていない。就職もしていない。俳優として活動するもアルバイトはやめられない。これといった代表作もない。ありがたいことに繋がったご縁で、時にはアンサンブルやアンダーも含めて

          いつか思い出すためにやってるみたいなところある

          僕が眠れない夜にやること5選

           基本的に生活リズム爆ズレ体質なので、油断するとつい朝に寝て夕がたに起きる日々を送ってしまう。まず布団に入るのが4時とかで、そこから結局7時くらいまで寝れず、最終的に突然、強烈な眠気に追われて気絶のように寝る。そして15時くらいに起きてバイトに行き、1時くらいに帰ってきてだらだらしてまた4時に布団に入る。  稽古や本番があると必然的に健康的な時間に起きて健康的な時間に寝られるので、体の調子がすこぶる良くなる。なにより、外に出て活動をしていると、いろいろな情報によって向上心や探

          僕が眠れない夜にやること5選

          「ヒトリゴト」振り返り

           川﨑志馬・志水もえの自主企画「ヒトリゴト」  2023年6月9日〜6月11日 エビスSTARバー  脚本・演出 川﨑志馬  出演 川﨑志馬/志水もえの/川座かな  2日前、初めての企画・脚本・演出を務めた「ヒトリゴト」が終演した。  自分の頭から生まれた物語。敢えて卑下して言えば、どこの誰ともわからない人間が勝手に考えただけのただの空想。それを表現してくれた俳優がいて、それを形作ってくれたスタッフさんたちがいて、そしてそれを観にきてくれた人たちがいた。その事実にひたすらに

          「ヒトリゴト」振り返り

          しまった!

           今年の1月から始めて、なんとなく18:00〜21:00に間の更新を目標にして、少し遅刻したりしながらもなんとか続けてきた定期更新が、5月にしてついに途絶えました!!!!!  安心してください、生きてますよ。(イギリスでバカウケ)  というのも、前回(5月10日)は『Collor × Malice -柳愛時編-』(舞台カラマリ)の最終稽古の日で、この現場にはアンダーとして参加していたんですが、実はこの日の前日くらいに本番にも出演する可能性が出てきたのです。そのための準備や

          しまった!

          乾ききる前に

           髪の毛を自然乾燥させるのは良くない。と分かっていながら、ついついリビングの座椅子に腰を下ろしてしまう。スマホを触ったり、YouTubeを見たり、今なんて濡れ髪のままでnoteを書いている。  髪の毛が乾ききる前に、なんとか書き終えたいと思う。 「先に済ませちゃえばいいのに」 「ついでにちょっとやるだけでいいのに」 そういうことの方が手に付かない癖がある。部屋にいくついでに畳んだ洗濯物を持っていけばいいのに。明日の準備を今のうちにしておけばいいのに。ちょっとまとめるだけなん

          乾ききる前に

          6月になんかやるってさ

           さあて僕、今、頑張りどき。  頑張りどきだけど、ゆくゆくは今の自分にとっての「頑張ってる」が未来の自分にとっての「これくらい普通」になるくらいには、もっと活発にエネルギッシュに精力的に活動している自分でありたい。今の僕はずいぶん怠けているなあ。とか思う今日この頃。  3月に2本舞台が終わりまして。まずそんな短いスパンで舞台に立たせていただけたことに感謝しつつ、それなりに反省とか悔しさとかもありまして。まあ要するに色んな面での実力不足を感じたわけです。メンタル、フィジカル

          6月になんかやるってさ

          バトン

           青と白と薄ピンクで彩られた3月の風のない昼、暖かくもったりとした空気が肌を包んで、僕たちはさよならに向かっている。  駅までの400メートルをできるだけゆっくり時間をかけて歩いても、いつかは必ずたどり着いてしまう。だったらいっそのこと走り出してみようかなと思って、もったいないのでやめた。  走ることが僕らの青春だった。走って走って、バトンを渡して。顔を上げた時に見えるのはいつも、走り出す清水の後ろ姿だった。その背中に想いや期待を背負ってそれでも羽ばたいてゴールテープを切

          自意識でがんじがらめ

           3日前に「夜光星-ヒバナニマツワルキョウソウキョク-」が千秋楽を迎えた。  そして今日から「ヨツバリベンジ」の稽古に参加する。  有難いことに、演技のお仕事が続いている。嬉しい気持ちはもちろん、自分はうまくやれるか、自分の嫌な人間性のせいで嫌われないか、できないやつだと見限られてしまわないか、いろいろな不安を抱えながら電車に揺られている。  自分はとことんネガティブでマイナス思考である。  今回はそんな自分の悪癖の話である。  僕の身体は、低い自己肯定感と強い自意識で構

          自意識でがんじがらめ

          ラジオがアツい週だったので

           稽古場と自宅への行き帰りの電車でラジオを聴くのが日課になっている。しかも今週はオールナイトニッポン55周年企画で普段聴けないパーソナリティの番組がたくさんあったから、つい欲張っていろんな番組をradikoでブックマークしてしまった。  ラジオを聴くようになったのは、「星野源のオールナイトニッポン」の放送開始がキッカケだった。2016年の3月、ちょうど星野源のファンになってミュージックビデオを毎日のように観まくっていた時期と「星野源のオールナイトニッポン」が始まるタイミング

          ラジオがアツい週だったので

          うまく切り替えるには

           普段やらないことをしてみる。  1年ぶりくらいにギターを手に取ってみたり、本を読む場所を変えてみたり、バイト以外の全ての時間をアニメの一気見に使ってみたり。  音楽や美術で脳の普段使わないところを刺激すると、気持ちが切り替わって目の前のことに新鮮な気持ちで取り組むことができる。大事なのはバランスだ。  アニメを一気見するのはとても楽しいけれど、のめり込みすぎてしまって時間や労力を圧迫してしまう。これは時間に余裕がある時に取り組むべきで、やるべきことにスッと向き合うために自分

          うまく切り替えるには