ベーシックを知ることの大切さ/S&S OPEN TALK #33
SLOW&STEADY ではオープン直後から、お客様からの相談窓口として、LINE@を利用しています。 その内容は、商品の在庫状況の確認から始まり、商品ご購入後のアフターケアに至るまで多種多様ですが、そんな中「これは多くの方も同じようなお悩みをお持ちのはず」と感じるようなご質問も少なくありません。さらに、そういったご質問ほど短文では返しづらいのが正直なところで、そこでこの度、そんな魅力的なご質問の数々をピックアップさせていただき、ここnoteにてマガジンという形で回答させていただく、という試みを開始いたします。
名付けて『OPEN TALK』今週はこんなメッセージから。
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「ベーシックを知ることの大切さ」
いつも読んでます!友人と洋服屋を回っていたのですが、何件回ってもしっくりくるものが無いそうで、詳しく聞けば「自分はコーディネイトが上手く無いから冒険せず普通のものでいい」と結局大手ショップのオリジナルアイテムを購入しました。僕としては物足りないと感じましたが、そこは個人の自由とその場では何も言いませんでした。お節介ですが仲の良い友人だしコーディネイトが上手くなるコツなどもし教えてあげられればもっと彼も洋服を楽しんでくれるんじゃ無いかと思うんです。何を聞きたいかわからなくなりましたが、自分の非力にモヤモヤします。
(大阪府/KIJIN様)
いつもありがとうございます。
洋服を好きになればなるほど、いろんな選択肢に胸躍りますが、ご友人の「冒険せず普通のものでいい」これも実はとても大切なことです。
もしかして洋服屋ならではの着こなしアドバイス、のようなものをご期待されているなら大変申し訳ないのですが、実際に店頭で似たお客様に必ずかける言葉も「まずは普通のものを買いましょう!」というものです。
例えばインスタントラーメンを美味しく作ろうとして、料理人でもない素人があれこれ工夫して頑張ってみても、結局は説明書通りの手順で作る方がはるかに美味しいですよね。
まずスタンダードを知るということは、実はとても大事なことなんです。
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Amazonで洋服関連の書籍を検索すると、レビューや評価の高いものには「洋服選びのコツ」や「洋服の合わせ方〜HOW TO」「失敗しない洋服選び」などが並びます。
それらは読めば必ず何かしらの"答え"をもらえるような「そそるタイトル」ばかりで、つまりは(ご友人に限らず)世間の多くの方が、洋服選びに自信がなく、さらには時間をかけずに手軽にコーディネート術を求めている証拠です。
当然誰もが失敗はしたくなく、身の丈に合ってないものや、テイストの異なるアイテムを選んで失敗するぐらいなら、シンプルで当たり障りのないアイテムを選ぶというのは、とても理にかなっている行為だと言えます。
具体的には、まず自分のバランスを理解しましょう。
つぎに、スタンダードをしっかり理解します。そしてそこから少しずつバリエーションを増やしたり、テイストが変わらない程度にサイズ感、色、柄、アイテムをずらしていきましょう。
ここで大事なのは、ひとっ飛びな「説明書を無視するような作り方」をしないこと。そうすればどんな方でもしばらくすれば、知らない間に基本的な着こなしを身につけるはずです。
スタイリストやファッションデザイナーと呼ばれる方々の着こなしも、そうでない方から見ればきっと憧れの対象ではありますが、よくよく見れば、誰にも真似できないような圧倒的なテクニック、というわけではありません。
「定番となる洋服の着こなし術」を熟知した上で、サイズバランスや組み合わせパターンで、少しのアドリブを加えているだけなんです。
すでにスパイスの味を知っている人や、いわゆる「洋服好き」からしたら、面白くない、それじゃ楽しくない、と思わず口を挟みたくなる気持ちもわからなくはありませんが、グッと堪えましょう(笑)
洋服というのは長い歴史の中で、戦争や政治、文化などによって変容した末、いまの形になりました。軍服を着て当時の人々は戦場へと実際に出向いていたわけで、「洋服を楽しむ」なんて概念は長い歴史から見ればもしかしてほんの最近の出来事に過ぎず、少なくとも「目には見えない洋服の力」とかなんとか言って、洋服をこよなく愛する僕らのような人間は、今も昔もきっとかなりの少数派だったはずです。
僕の方こそ、何を言いたいのかわからなくなってしまいましたが(笑)、ぜひご友人を尊重しつつ、今一度、ベーシックと向き合ってみることをお勧めします。きっと今以上に洋服が好きになりますよ!
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今週は、以上です。
ここでは、あくまで僕の答えられる範囲内にはなりますが、このマガジンを使って、皆様からお寄せいただく「洋服に関するご質問やお悩み」を、ざっくばらんにご紹介しております。
個別の商品に関するご質問ももちろん歓迎です。ご質問は、LINE@の他に、下記メッセージフォームより随時受けつけております。どうぞお気軽にご連絡ください。
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