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心がざわつく時期
この夏の猛暑も朝晩は少しだけ勢いを弱める気配を見せてきたかな、、と気づけば既に9月。
開業して、あっという間に8カ月が過ぎ去った。
実際に登記の仕事に取り掛かったのは3月の初めだから、実際の稼働機関としてはちょうど半年といったところか。
昨年の今頃は、ちょうど認定考査の直前で、基本事項の最終チェックをして、スーツケースに荷物を積みこんだりしていたなあ、と、ふと懐かしく
思い出した。
このnoteにも少し書いてきたが、昨年の9月以降は怒涛の開業準備で、年末まで一気に駆け抜けた感じだった。
今年は、ようやく実務の方も軌道に乗り始めたところなので、少しは周りを見る余裕が出てくるといいな、と思っている。
そんな中、何だかこのところX(旧Twitter)が荒れている、らしい。
フォロワーさんのポストを拾い読みしただけなので詳細は不明だが、
どうやら「一発合格」を果たした方が勉強法に関する書籍を出版するにあたって、私の恩師でもある松本講師が、「この方法なら10回中9回は合格する・・・」(正確ではないかも)という帯を付けたことが物議を醸した発端の一つになっているようだ。
ただ、私の記憶が正しければ、松本講師のこの表現は、
「司法書士試験の講師であっても、(つまり仕事として司法書士試験の勉強を日々続けている人間でも)、司法書士試験を受けて、必ず毎回合格する、というわけにはいかない、それほどこの試験は難しい試験なのです。」というお話が元になっていた、と思う。
つまり、その本を書かれた方は、松本講師のおっしゃるレベルに、短期間で到達されたわけだから、それは素晴らしいことだ、と思う。
だが、この言葉は残念ながら、誤解を招いたようだ。
最近よく問題になるSNSの難しさというか恐ろしさというか、ある人がある考えを持って発信し、
言葉がいったん文字にると、そこにまたレスが付き、
本来の発信者の意図とは少しずつ、少しずつずれていき、
またそのズレた先で議論が盛り上がる。
これを俗にいう、「炎上」というのかな、と、思ってみたりしている。
結局のところ、言論の自由とは言うけれど、
どこからが超えてはいけないラインなのか、それは線引きが難しく、
個人の考えはそれぞれなので、これまた難しい。
「炎上」したときの最強の防御法は、「真っ向勝負を挑まないこと」なのだろうと理解してはいるが、それもなかなか難しいのかもしれない。
司法書士試験に話を戻すが、
多分、時期が悪かったのだと思う。
一発合格に関する本を出版する時期が。
なんせ、あと1か月で、記述試験の最終合格発表なのだ。
今年の試験に何らかの手ごたえを感じている方にとってはただでさえ心がざわつくこの時期に、強烈にインパクトのある情報を目にすると、なかなか平常心ではいられない、と思う。
出版する側の意図としては、あえてこの時期にぶつけてきたのかもしれないが、受験生の頃の気持ちを考えると、やはりもう少し後、10月下旬とか、それくらいの方が、心のざわつきもおさまり、秋の気配を感じながら「いったい何が自分に足りなかったのか・・・」と考える心の余裕も出てくるのではないか。(個人的な経験だが)
私の個人的な見解だが、
司法書士試験の受験生は、日々、時間と闘っている。
勉強が進むにつれて、自分の能力と向き合わざるを得なくなり、
司法書士試験合格、という山の頂に到達するには、自分の能力ではこれくらいの時間が必要だ、というのもうっすら見えてくる。
だが、現実は厳しい。
たとえそれが分かったところで、自分の置かれている環境が変わるわけではない。
「仕事をしながら勉強しました。」と一言で言っても、それは千差万別のパターンがある。
「子育てしながら勉強しました。」もまた同じ。
だから、こういう勉強法の本を仮に読むのなら、
「効率的なテキストの読み方」とか「隙間時間の使い方」とか
自分が実現可能なところだけ拾い読みするべきで、
決して全体をまねようとか、そういうことを考えてはいけない、と思う。
長くなってしまった。
とりあえず、司法書士試験の合格発表を待つ方々は、
この9月のココロのざわつく時期を何とか乗り切ってください。