Slow Neighborhoodの始まり
東京と地方の暮らしを❝重ねる❞
Slow Neighborhoodの始まりは2020年。東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が進める、「東京感動線/TOKYO MOVING ROUND」と歩みを共にしてスタートしました。
その時に行ったのは福島県西会津町との小さな体験ワークショップ。東京の暮らしを❝開き❞、地方の暮らしと❝重ねる❞ことで新たな価値を見出す試みを始めたのです。
日本の経済成長は、都市に人口を集積させ、「規格化された」大量のモノをいかに効率的に流通・消費することによって成し遂げられてきました。そこで焦点があてられるのは都市住民の嗜好にあわせたモノづくり。そのため地方にある資源は放置され、地方の暮らしの豊かさは忘れ去られようとしています。
東京と地方それぞれの暮らしのなかにある価値観を❝重ねる❞ことは、どちらかにあわせたり、混ぜてひとつにすることではありません。それよりも互いの違いを共有しあうことが重要であり、その差が大きいほど価値を生み出すのです。
Slow Neighborhoodの誕生
2021年秋、佐渡と東京という2地域のおつきあいを生み出すプロジェクトとしてSlow Neighborhoodは具体的に動き出しました。
コロナ禍で人の移動や接触が大きく制限されるなか、表層化していたのが次の3つの分断です。
①都市と地方の分断 ②情報の分断 ③世代の分断
これらを乗り越えて距離を超えたおつきあいを具現化させるべく、東京感動線のプロジェクトで創られた新大久保駅直上のフードラボ「Kimuchi,Durian,Cardamon,,,(キムチ,ドリアン,カルダモン,,,(略称:K,D,C,,,))」を拠点に、東京と佐渡の出会いと交流の機会を繰り返し展開していきました。
Slow Neighborhoodの取り組み
異なる価値観を重ねるSlow Neighborhoodは、距離を超えた出会いから交流、さらに共創を生み出すプロセスを大切にします。そしてそれをゆっくり進め、つながる地域と地域を循環する経済を生み出すことが目標です。
出会い・交流を提供する「サロン・トラベルサロン」
地域との関わりながら滞在を通して、地域の暮らしを学ぶ「地域お手伝いプログラム」
異なる価値観のもの同士で一緒に展開するプロジェクトを紹介する「Slow Neighborhoodマガジン」
プロジェクトを通して発見し、創り出されたコト・モノを販売する「Slow Neighborhoodマーケット」
人と人/地域と地域のつながりを可視化する「Slow Neighborhood NFTマーケティング」
段階やそれぞれのニーズに合わせた多様なプログラムを展開し、出会い・交流→共創→循環経済形成→自律へと展開する共創プロジェクトを起こしていきます。
Slow Neighborhoodのひろがり
佐渡と東京をモデルとして形になりつつあるSlow Neighborhoodはさらに、福島や伊豆、南三陸などへも広がりはじめています。距離を離れたおつきあいは、異なる2つの地域をひとつに混ぜ合わせるのではなく、それぞれの地域の自律性を重んじ尊重しあう「Slow Neighborhood DAO」を形成していきます。
※DAO(Decentralized Autonomous Organization)=分散型自立組織
日常の当たり前すぎて、価値に気づかず眠っている地域資源を地域資産へ。Slow Neighborhoodは、これからの世界各地の地域社会を輝かせるものとなります。
「東京感動線/TOKYO MOVING ROUND」
ー山手線30駅と街の暮らしを見つめ直すため、駅を起点として暮らしをアップデートさせる様々なプロジェクトを展開
東京感動線|TOKYO MOVING ROUND (jreast.co.jp)
「Slow Neighborhood」
https://www.slow-neighborhood.com