見出し画像

日本橋二丁目 髙島屋界隈

スローリー余話
街の”なりたち”#34

日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業を終えた日本橋髙島屋

日本橋髙島屋がある日本橋の南側(日本橋一丁目~三丁目)は徳川家康が江戸の城下町開発当初から全国の商人や職人が集まる街でした。現在の中央通りに面するあたりは江戸期から「通二丁目」「通三丁目」と呼ばれており1947(昭和22)年の中央区誕生とともに「日本橋通」になりましたが1965(昭和40)年の住居表示変更で「日本橋」になるまで「通」の名は続きました。2009(平成21)年に百貨店建築では初となる国の重要文化財指定を受けた日本橋髙島屋の本館(1933年に建設)を活かしながら周辺の再開発を行った事業(日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業)も2019年に完了し伝統を活かした新たな街並みが誕生しています。そんな日本橋の”髙島屋さん真裏通り”には、1879(明治12)年創業の『吉野鮨本店』が新たな装いの街で”伝統の美味しさ”を変わらずに提供してくれています。(以下、2024年3月末号『東京Slowly² vol.3』より)

美しい小肌

姿凛々しい“日本橋の御馳走”

吉野鮨本店

1879(明治12)年に屋台からはじまった『吉野鮨本店』。「トロをはじめて握った」鮨店としても有名。今や世界でも使われている「鮪のトロ」は当時のお客様が「口の中でトロけるようだ」という会話の中から誕生したという。「ネタも順番もお客様のお好みで召し上がっていただくのが一番」と語る五代目のご主人・吉野正敏さん。これまでの常連客に加え海外からのお客さまも同じ姿勢で臨まれている。

伝承のツメ、穴子の握り

「鮨屋のカウンターは緊張する」という声もあるなか、ご主人をはじめ職人さんたちが気さくに出迎えてくれるカウンターは日本橋ならではのスピリッツを体感できる。提供される江戸前鮨はいずれも“姿凛々しい”一級品。「鮨の原点を学ぶことで、より深みのある鮨を提供したい」というご主人の気持ちを体現した「お江戸・日本橋の御馳走」だ。

吉野鮨本店
〒103-0027 東京都中央区日本橋3-8-11
03-3274-3001
営業時間:月-金11:00-14:00 16:30-21:30 土11:00-14:00
定休日:日・祝・金曜祝日の土

https://x.gd/IUcya