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日本橋人形町 その参

スローリー余話
街の”なりたち”#13

1903(明治36)年に人形町通りに開通した路面電車は1969(昭和44年)に廃止されるまで水天宮の参拝客をはじめとする繁華街『人形町』へ向かう人々の大切なアクセスでした。弊誌の文芸連載『江戸東京の味 美味しいまち そぞろ歩き』(著者:山田耕之亮さん)でも紹介されているように路面電車の走っていた当時の人形町通りは東京初のアーケードのある商店街として飲食のみならずファッションのお店も多く『人形町』は下町有数の繁華街だったのです。

昭和34年頃の人形町通り(写真提供:中央区立京橋図書館)

現在人形町通りは地下鉄日比谷線駅改良に伴い工事中です。そして人形町を代表する老舗『玉ひで』さんの本店も新築工事に伴い休業中ですが『玉ひでテイクアウト専門店』では、あの親子丼が変わらずに愉しめます。
(以下、2024年3月発売号『東京Slowly² vol.3』より)

親子丼の新たな愉しみ方

玉ひで

現在建て替え工事を行っている鳥料理専門店『玉ひで』。秘伝の割り下でいただく『軍鶏鍋』は残念ながら今は人形町では愉しめないが『玉ひで』発祥の『親子丼』は地下鉄人形町駅A2番出口すぐにある持ち帰り専門店で提供されている。醤油と味醂が醸し出す“美味しい記憶”の出汁にふわっとした卵に包まれた鶏肉と米との絶妙の調和は『玉ひで』ならではの美味しさ。持ち帰りだけでなくイートインでも愉しめるので平日は近隣で働く人々で行列ができる賑わいだ。新たな本店が竣工する2025年の春が待ち遠しいが、今年は『玉ひで』の『親子丼』をテイクアウトして家族に内緒で自分へのささやかなご褒美にしたり、天気が良ければ季節を愉しむお弁当にするのも良いかもしれない。

玉ひで 親子丼テイクアウト専門店
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町1-17-9
03-3668-7651
営業時間:月-金11:00-14:00 16:00-20:00
土日祝 11:00-15:00 16:00-19:00
定休日:月・火(不定休あり)

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