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Tokyo Slowly Story #7

銀座洋食天国&甘い誘惑 #7

登場人物:
スズキさん
元外資系化粧品ブランドPRディレクター。訳あってずっと独身。
現在は日本語学校の教師。鈴木保奈美似の57歳。浅草在住
アツミさん
元外資系広告会社の執行役員。2年前に離婚。現在は築地場外の
乾物屋のアルバイト。渥美清似の62歳。月島在住

11月22日水曜日午後4時。
チョウシ屋

家庭のお惣菜として定着していた「コロッケ」を
はじめて肉屋の「惣菜」として販売したという
東銀座、歌舞伎座裏の「チョウシ屋」。

最近では、テレビでマツコ・デラックスが絶賛した
「ハムカツサンド」も人気だが、スズキさんの目的は
「コロッケ」。急ぎ足で店頭に向かうと先客が。

「コロッケまだありますか?」という初老の男性。
どこかで聞いたことがある声の主は、
あっ!アツミさん!

あっ!スズキさん!

さて、コロッケはまだあるのでしょうか?

(語り部)緒川 マチヒコ
「人生のやり残し」を集めて紡ぐ。自称・バーター職人(62歳)