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築地場外市場 築地東通り

スローリー余話
街の”なりたち”#23

築地寿司清の本店と新館がある「築地東通り」

弊誌2023年10月の特集「The TSUKIJI~築地場外市場・江戸っ子の意気地を守る子孫たち」の巻頭で紹介した明治初期の古地図をみると門前町・築地の最も東にあった通りで、現在「築地魚河岸 小田原橋棟」のあたりは昭和の後半まで築地川の支川が流れていました。今はビルになっている「妙泉寺」は築地本願寺の支院として元禄期にこの場所に建立されたと言われています。

そんな『築地東通り』には、午前10時の開店前から海外の観光客の行列ができる『築地寿司清本店』があります。(以下、2023年10月発売『東京Slowly² vol.2』より)

日本の誇り”江戸前の技”を心地よいカウンターで愉しむ

築地寿司清 本店

日本橋に魚河岸があった1889(明治22)年に創業。関東大震災後、築地に新たな魚河岸の誕生とともに移転し100年を迎えようとしている老舗寿司店。都心、東京郊外を中心に関西方面と新潟など約25店舗を展開する寿司店の原点が、ここ築地本店だ。初代・近藤清助氏が日本橋の屋台から始めた伝承の技は今も受け継がれ「江戸前寿司」の美味しさを、ここ築地を中心に日本全国に提供している。特に、ここ築地場外の本店は海外からの観光客に人気でランチタイムはカウンターのほとんどを占めるほどだという。新鮮なネタであることは語るまでもないが、江戸前ならでの「ひと手間」の仕事が施された握りとともにお料理も評価が高い。

寿司清ならではの『鰯の海苔巻き』

今回いただいた『ネギま』や『ヤリイカ』『鰯の海苔巻き』などは「『築地寿司清』ならではの味」と多くの常連客にも人気のメニューだ。一番人気の『おまかせ』(11貫)は、旬の白身や貝、ひかりものなどの季節の美味しさと、煮穴子、煮鮑や赤身のづけなど江戸前の丁寧な仕事が愉しめる。またカウンター越しの職人との会話を楽しみ来店する顧客も多い。コロナ禍で寡黙な食事が続いていたが、ここ最近は従前に戻りつつあるという。120余年続く老舗寿司店の総本山は今日も築地場外で美味しい寿司と熟練の職人たちの笑顔で今日も待っていてくれる。

心地よい接客でもてなしてくれる職人さんたち

住所:〒104-0045 東京都中央区築地4-13-9
電話:03-3541-7720
営業時間:平日10:00-14:00 17:00-20:00 日祝10:00-20:00 
休:水(祝日のぞく)

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