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神田川と柳橋
スローリー余話
川と橋と美味しいもの#1
神田川が隅田川に合流する手前の「柳橋」は元禄時代に架橋されたと言われています。1999年まで活動していた柳橋の芸妓組合(通称:柳橋芸者)は江戸時代から昭和の後半まで東京を代表する花柳界。夜毎賑わったこの界隈にかつての面影はありませんが橋のたもとで揺れる柳の木が往時の日常を偲んでいるようです。
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1872(明治5)年創業の「あひ鴨一品 鳥安」の五代目のご主人・渡辺秀次さんによると
「柳橋から靖国通り(古くは両国広小路)を渡ってすずらん通り、そして芳町(現在の人形町)にかけては大変賑やかだった」
と取材時には往時を語っていただきました。
(以下『東京Slowly² vol.3』最新号より)
誰も真似できないシンプルな美味しい理由
あひ鴨一品 鳥安
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1872(明治5)年創業。初代は秋田佐竹藩江戸留守居役をつとめた渡邉大助。刀を捨て新時代の職業として選択したのは「相鴨一品」。以来、両国橋西詰でかわらず「あひ鴨一品」で営まれている。メニューは唯一『相鴨すき焼きコース』のみ。前菜、お吸い物、ささ身と季節のひと皿にはじまりメインのすき焼に。熱々にした鉄鍋に、相鴨の脂をのせるとジイジイという音とともに食欲を搔き立てる美味しい香り。そこに分厚く切った胸肉をじっくりと焼くと溢れる旨み。おろし醤油でいただく至福。ささ身やももレバーなどの部位が投入される間に椎茸や葱などの野菜が加わる。相鴨も美味しさはもちろん旨い脂をたっぷり吸った野菜各種もこれまた絶品。あひ鴨一品が絶品になる至福の時である。相鴨を鉄板で焼くシンプルな調理法は150年以上続く誰にも真似できない美味しい理由だ。
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あひ鴨一品 鳥安
〒103-0004 東京都中央区東日本橋2-11-7
03-3862-4008
営業時間:17:00-21:00
定休日:土・日・祝