2021年末フィリピンの半導体株サーテック・ホールディングス(TECH)を買った件について
どうもshoheybeatzです。
2021年、残すところあと僅か。
みなさん、どのように年末をお過ごしですか?
フィリピン総合株式指数PSEインデックスは12月29日7,334.56ポイントでクローズ。
世界全体を見れば、オミクロン感染者数増加に伴いほとんどのマーケットが下がっている中でなんとフィリピンは3日連続上昇して、この3週間の高値を記録しました。
このまま年明けも良いスタートをきってもらいたいものです。
ところで先日、1ヶ月近くブログを休んでた理由と現在の投資方針という記事の最後に、
「TECHの株を買った」
と書いたんですか、さっそくながら今回はそのことについて書きたいと思います。
サーテック・ホールディングス・フィリピン・コーポレーション(Cirtek Holdings Philippines Corporation)、
ティッカーシンボルTECHでフィリピン証券取引所に上場されている企業ですが、
どんな企業か、ご存知でしょうか?
実はこのTECHは半導体を作ってる会社で、なかなか面白い会社です。
今年の初めからずっと様子見してきて、「まだダメ、まだダメ」と我慢してきて、今回ある理由により満を辞してやっと「買いだ!」と決断した銘柄なんですが、その理由とは・・?
今回はそんなサーテック・ホールディングス・フィリピン・コーポレーション(TECH)の企業プロフィールや今年1年間のニュース、半導体業界の2022年の見通し、
そしてなぜ私がTECHを買ったのか、その理由についてご紹介したいと思います。
TECHとは?
ティッカーシンボルTECHのサーテック・ホールディングス・フィリピン・コーポレーション(Cirtek Holdings Philippines Corporation)は、5Gワイヤレス通信に焦点を当てたハイテク製品開発を行うテクノロジー企業です。
同社の顧客にはAT&TやT-Mobile、Verizonなどの通信会社やTexas Instruments IncやZilogと言った半導体会社があり、米国を拠点とする大企業を相手に取り引きをしています。
2015年に買収したクインテルUSAは、シリコンバレーを拠点とするテクノロジー企業で高性能アンテナ製品およびソリューションを設計、開発、および提供しています。2020年米国の5G市場に参入し、Nasdaqへの上場を検討しています。
サーテックエレクトロニクス(CEC)は、半導体デバイスのアセンブリ、パッケージング、テスト、およびターンキーソリューションを提供しています。
サーテックアドバンスドテクノロジーアンドソリューションズ(CATSI)は、軍事、電気通信、衛星通信、エンタープライズネットワーク、自動車レーダー、半導体テストボード、および産業セグメントに対応する、高度に統合されたマイクロ波およびミリ波技術製品を製造しています。
そんな同社について、フィリピンの格付け会社PhilRatingsは「PRS A」という最も高い評価をつけており、これは2021年の安定した見通しと他社と比較して財務上のコミットメントを果たす能力が高いことを理由に挙げています。
2021年第1四半期の帰属純利益は、前年同期50%以上増加の191万ドルを計上。既存顧客の需要が増大し、今年7月にヨーロッパの主要な通信事業3社の新顧客を確保しました。
こういった世界的な需給の増加に対応するためサーテックエレクトロニクス(CEC)は新しい半導体製造機器を追加調達し、2022年下半期に完了する見通しです。これにより同社の製造能力が25%向上すると発表しています。
また今年7月サーテックの副会長Jorge S. Aguilar氏は、クインテルU.S.Aの5G製品が顧客から好評で、需要を完全にサポートするために、サプライチェーン、計画、容量拡張、および設備投資を行なっているとビジネスワールド誌で述べています。
加えて、世界の5G基地局マーケットは2020年から2028年の期間にわたって約32%の複合年間成長率で成長すると推定され、2028年までに1,770億ドルの市場評価を超えるだろうと考えています。
2022年の5G、半導体業界の見通し
次にサーテックホールディングス(TECH)の株価、業績に大きな影響を及ぼすと思われる5G、半導体業界の見通しについて、ネットのニュースをまとめてみたいと思います。
まず、2021年の今年は世界的な半導体不足に見舞われていますが、実のところ最新レポートによると半導体不足は2022年半ばまでに解消されるとの見方をされています。
しかしIntelのCEOであるPat Gelsinger氏は、「需要と供給のバランスが完全にとれるまでには1、2年かかる可能性がある」とも言っていますので、2022年も引き続き不安定な状態が続くという見方もあるようです。
そんな世界の半導体業界の2022年の見通しですが、半導体工業会(SIA)の社長兼最高経営責任者であるJohn Neuffer氏によると
2022年は8.8%の緩やかな成長を遂げ、年間売上高は6,015億ドル、予測期間全体で5.3%のCAGRに相当するとのことです。
世界半導体貿易統計(WSTS)の業界予測は、世界の年間売上高は2021年に25.6%、2022年に8.8%増加すると予測し、SIAによると収益では米国の半導体業界が98%を占め、米国以外のチップ企業の3分の2近くを占めるようです。
ちなみに5G業界はと言いますと、2021年米国の5G半導体の収益は128%増加し、携帯電話の半導体は28.5%増加していて、そういった背景もあり米国を拠点とする5G関連企業の株価は今年1年間で約51%も上昇しており、同期間に約25%上昇したS&P500と比較して大幅に上回っています。
またテクノロジーアナリスト企業であるCanalysは、主にパンデミック関連の製造業の混乱により、スマートフォン市場が2020年に7%減少した後、2021年に12%の増加し、2022年はパンデミック前の4年間の成長率を上回る5%の成長を予測しています。
上記の通り、世界的な半導体不足による需要増加があり2021年は5G、半導体のマーケットは大きく成長しましたが、2022年も半導体業界の成長は継続されると考えられています。
TECHが買いだと思ったワケ
では、最後になぜ今このタイミングでTECHの株を買ったのか、そのワケについてです。
TECHは今年1年間を通して事業拡大のため資金調達を行っていました。
4月に10億ペソのコマーシャルペーパー(CP)を発行、7月には13億7000万相当のライツオファリング、そして12月に25億ペソの優先株を発行しており、その優先株の上場日が12月14日で、私がTECHの株を買ったのはその翌日の15日でした。
今年初めにTECHのチャートや企業プロフィールを見て「この企業、面白いなぁ」と思ってたんですが、すぐにライツオファリングや新株発行のニュースが出ていたので、「まだダメ」と踏みとどまって、この1年間様子見してたのですが、
ふと先日、勤務先の会議に出席していて、日本の役員の人が「半導体価格が20〜30倍になる」みたいな話をしていたのでとっさにそれをメモって、会議の後にTECHのチャート見たらちょうど優先株の上場日で株価が3.50ペソまで落ちていたので、その翌日買いました。
以前別の記事で紹介しましたが、ライツオファリングや優先株など株主増資は株式の気薄化が起きることで一般的に株価が下がると書きましたが、
TECHの株価は今年1年を通して最高値8.40ペソから3.50ペソまで下落しました。
ここで重要なのが3.50ペソという株価です。
TECHの過去4年間の株価を見てみると、2018年1月に過去最高値となる60ペソを記録してからずるずると落ちていき、2019年の12月に3.50ペソまで下落しました。
そのあと、リバウンドして翌年2020年1月に13ペソまで戻したものの、ご存じの通りコロナショックがあり3月にまた3.50ペソまで下落しました。
その年末に8ペソレベルまで戻したものの、今年は株式増資や新株発行により3.50ペソに逆戻り。このことから3.50ペソが底値で、強いサポートラインになっていると思います。
TECHの株価は14日3.5ペソをつけてから、一時的に3.64まで上がり、そこからじわりじわりと下がり20日3.5ペソをタッチ。
22日に20日移動平均を越えて3.96ペソまで上昇してクリスマスを迎え、29日現在3.89ペソで今年最後の取引を終えました。
11月初めからずっと下がっていましたが、クリスマス前にトレンドが切り替わっていて、ここから50日移動平均線がある4.1ペソくらいを目指して上昇してくれるのではないかと期待してます。
まとめ
ティッカーシンボルTECHのサーテック・ホールディングス・フィリピン・コーポレーション(Cirtek Holdings Philippines Corporation)は、
2021年世界的な半導体不足による需要増加を背景に設備投資を行なってきましたが、年間を通して幾度も行われたその資金注入が12月中旬まで完了し、株価が底値を打ったところです。
5G、半導体業界に取って今年は大きな成長が見られた1年でしたが、2022年も継続して成長すると見込まれているため、現在の株価からTECHが買いだと判断しました。
もちろん、会議に出てなければ危うく見逃してたかもしれません。
投資のアイデアはどこにあるかわかりませんので、常にアンテナを張り巡らせておくということは需要だと思います。
それでは、みなさん良い年をお過ごしください。
来年も宜しくお願いします。
よろしければ、フォロー・高評価・コメントなどお願いします。
※なお上記内容は投資2年目の超ビギナーによるものですので、必ずしもそうなるとは限りませんので、その点はご理解お願いします。
画像引用:
https://tribune.net.ph/index.php/2021/04/29/cirtek-eyes-p1b-for-5g-bid/
引用:
https://www.philstar.com/business/2021/12/30/2150778/share-prices-climb-3rd-straight-day/amp/
https://edge.pse.com.ph/companyInformation/form.do?cmpy_id=630
https://www.bworldonline.com/cirtek-still-keen-on-market-listing-in-the-us/
https://www.eetasia.com/global-semiconductor-sales-forecast-to-exceed-600b-in-2022/
https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prAP48247621
https://semiwiki.com/semiconductor-manufacturers/302447-semiconductor-growth-to-continue-in-2022/
https://www.techspot.com/amp/news/91340-semiconductor-market-pace-grow-17-2021-shortage-expected.html
https://www.nna.jp/news/show/2208026
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