2023年2月フィリピン株は高インフレで下落・・3月はどうなる?
どうも、
Shoheybeatzです。
3月に入りました。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
2月は国内外のインフレ上昇と利上げにより大きく株が売られた月でした。
現在、フィリピンのベンチマーク指数PSEインデックスは6655.37で3月の一週目をクローズしてます。
今回も2月のニュース振り返りと今後の予想について解説します。
2月の振り返り
2023年2月のフィリピン株式市場は一貫して下落した月でした。
月初から米国の消費者物価指数や雇用統計などのデータ、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げによる下落から始まり、
続く2週目はフィリピン国内のインフレデータの発表前から連日下落が続きました。
7日に1月の国内インフレ率がコンセンサス予想を大きく上回る8.7% に達したことによりさらに下落。
これをうけ16日フィリピン中央銀行(BSP)の政策金利設定会議で主要金利を50ベーシスポイント(bps) 引き上げを発表しPSEiは36.89ポイント(0.54%)下落し、6,800レベルを下回りました。
そして2月の最終週も三日連続の下落が続いた28日、またまたFRBのタカ派の発言を受けて下落した米国株と追うようにフィリピンも下落。
さらにBSPが3月に25bpsの利上げを見込んでいるというマーケットの予想からPSEインデックスは6500レベルまで下落して2月をクローズしました。
終わってみれば2月は月初から7%下落した月となりました。
一方で、フィリピン株式マーケットにとってプラスとなるニュースもあり、その一つが外国のポートフォリオ投資または投機的資金の純流入(ホットマネー)です。
1 月のホットマネーは、 2 億 9,212 万ドルと 2 か月ぶりの高値を記録し、これは昨年同月の20倍で、ファンドの 62.8% は、フィリピン証券取引所 (PSE) に上場されている証券に投資されていることがわかりました。
もう一つのプラスのニュースとして企業決算の発表があり3月にはいってから上昇要因になっています。
2022年の企業決算
2月から現在まで一部のフィリピン企業の2022年決算発表がありました。
SM Prime Holdings Inc.
SMPH
フィリピンのSM財閥グループで不動産開発企業であるSMプライムホールディングの2022年の連結純利益は2021年度から38%増加し、301億ペソになったと発表。
モール事業は連結収益の47%を占めており、2022 年の収益は 498 億ペソで、前年の 2 倍以上の成長を記録。
住宅事業は2022年の収益が前年の14%減少したものの、オフィス、ホテルおよびコンベンション センター事業は、59%増加し、105 億ペソになりました。
Wilcon Depot Inc.
WLCN
国内のDIY小売業のウィルコンはコロナの規制緩和により2022年の純利益が50.2%増の38 億ペソで第 4 四半期だけでも28.3% 増加し、年間の純売上高は22%増加。
同社は店舗ネットワークの拡大、メイン配送センターの倉庫ビルの追加、店舗と輸送機器、IT インフラとソフトウェア、および改修など26 億4,300 万ペソの総設備投資を行いました。
Bloomberry Resorts Corp.
BLOOM
リゾートホテルやカジノ事業を行うブルームベリーリゾートも、同じくコロナによる規制緩和と外国人観光客の受け入れ再開の恩恵を受け、過去2年間の損失から回復し2022 年の第 4 四半期、11 億ペソの利益を上げ、2022 年通期の帰属純利益は 51 億 7,000 万ペソを計上しました。
Megaworld Corp.
MEG
Megaworld Corp. は2022年の純利益が7% 増の 154 億ペソの純利益を報告し、住宅販売は18% 増加、オフィス事業は、年間の賃貸収入が増えて 11% 増、モール事業は51%増 という強力な収益成長を達成しています。
Security Bank
SECB
堅調な中核事業と不良債権引当金の減少により、昨年の純利益は記録的な 106 億ペソとなり、2021 年から53% 増加しました。
Philippine Savings Bank
PSB
ローン需要の増加、資産の質の向上、利息以外の収益の増加、および慎重な経費管理により、2022年度の純利益が過去最高の139%増の 36 億 8000 万ペソを報告しました。
Figaro Coffee Group Inc.
FCG
2021年末に上場したフィガロコーヒーは積極的な店舗拡大により、2023 年 12 月に終了する会計年度の最初の 6 か月間の純利益が、前年の 1 億 8,000 万ペソから 2 億 6,500 万ペソへ47% 増加を報告しました。
2023年のマーケット予測
2023年 2月16日Inquire紙からフィリピンのアナリストによる今年のマーケット予想について掲載されていました。
Unicapital証券
PSEiの年間ベース ケースは6,500で、最高7,000最低5,700 に達する可能性があります。Universal Robina Corp. 、Jollibee Foods Corp. 、Manila Electric Co.を支持すると述べています。
Security Bank
2023 年の経済市場の見通しで、年末までに PSEi が 7,621 に達する可能性があり、銀行、消費者 (小売)、および電力 (公益事業) を支持。
Firstmetro Securities
金利の上昇と比較的弱いフィリピンペソを考慮してPSEiの年末目標を 6,700 と見ていて不動産開発、特に住宅セグメントに強い企業に注目し競争の激化と通貨の変動によって増幅される設備投資の増加により、電気通信セクターをアンダーウェイトにしています。
個別銘柄はCentury Pacific Food Inc.、Robinsons Retail Holdings Inc. 、Universal Robinaを支持しています。
COL Financial
インフレが低下しつつあるという事実であり、その結果、米国連邦準備制度理事会と中央銀行は利下げを行うためPSEiは今年7,500 ~ 8,250と予想し、銀行株、エネルギー株、消費者株を支持しています。
個別銘柄ではAboitiz Power、Ayala Corp.、GT Capital Holdings、Metropolitan Bank & Trust Co.、Ayala Land Inc.、Robinsons Land Corp.、Jollibee Foods Corp.、D&L Industries Inc. 、Puregold Price Club Incを推奨しています。
引用:
3月の投資方針
ここから私個人の見解です。
1月の国内外のインフレが予想以上に強く、投資家の楽観論を一蹴しました。
2月はほぼ一ヶ月間下落した月でしたが、3月も利上げがほぼ確定しているため、次の政策金利発表がある16日頃までは上昇に圧力がかかり厳しい展開が続くんではないかと思います。
フィリピンのインフレはQ3くらいまで下がらないというのが大方の予想であり、まだまだ下がるとは考えられませんが、
BSPが米国のFRBに歩調を合わせていることから、このままフィリピンだけ金利を上げ続けることは考え難く、昨年のように2月から年間を通してマーケットが下落するということはなく、利上げは終盤局面だと思います。
そう考えれば4月、5月は上昇しやすい月になるのではないかと思いますので、3月は積極的に買い向かっていくつもりです。
とくに2022年の決算を見ているとコロナによる規制が解けて収益が回復してきていて、尚且つ現在売られすぎている銘柄は面白いと思っています。
例えば、今年から二輪電気自動車 (EV) の世界的リーダーであるGogoroの導入を計画しているフィリピン最古の財閥ACは2月上旬から現在にかけて16%近く下落していています。
また先日好調な決算発表があった住宅開発大手のMEGは2月に入ってから17%下落して1.98ペソをマークして売られすぎ感があります。
2月に国内フードサービス事業への参入としてフィガロコーヒーの15%の株式取得を発表したフィリピンの食品大手MONDEも1月から20%下がって底値付近を推移しています。
短期的にみれば、どれも目線は下かもしれませんが、中~長期的に考えてリターンが期待できると思ってます。
まとめ
2023年2月は国内外のインフレと金利上昇を背景に大きく売られ、PSEインデックスは7%下落しました。
フィリピンのインフレは年末まで下がらないと予想されていますが、政策金利については3月に実施された以降は安定すると思われ、4月、5月に向けて3月は積極的に買い向かっていきたいと思います。
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※なお上記内容はフィリピン株式投資3年目の超ビギナーによるものですので、必ずしもそうなるとは限りませんので、その点はご理解お願いします。
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2021年の1月から始めたこのブログも早2年が経ちました。
多くの方に読んでいていることについて大変嬉しく、暖かいコメントなどブログを書く励みになっています。
本当にありがとうございます。心から感謝しています。
昨年、今まで住んでいたフィリピンのアンヘレスからカビテに移ってきましたが、生活スタイルが大きく変わってしまい以前のようにブログを書くのが難しくなってしまい更新頻度が減ってしまいましたが、できる限り続けていきたいと思いますので、
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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