もうやばい!?2022年12月フィリピン株は月初から大きな下落!
どうもShoheybeatzです。
9月末にベアマーケット入り後2ヵ月で足らずで15%近く上昇していたフィリピン株ですが、12月に入って事態が一変しました。
12月2日金曜日のフィリピン株式指数PSEiは-3.64パーセントと大きく下落しました。
何が起きたのでしょうか?
前回、ざっくりと2022年11月の株式マーケットを取り巻く環境について解説しましたが、
ここからはさらに12月のマーケットはどうなるのか?これからフィリピン株を買うべきなのか?
もしフィリピン株を買うなら何を買うべきか?
私の考えについてご紹介したいと思います。
*なお、フィリピン株投資3年目の素人の考えですので、その点のみご理解ください。
9~11月までのマーケット
フィリピン株式マーケットは今年9月末にベア・マーケット入りしてから10月3日に5,699.30の安値で取り引きされ、結果的にこれがボトムになったと思っています。
当時出した記事でボトムは近いと書いたのですが、それに近い状況になりましたね。
底打ち後に株価は反発し、米インフレの鈍化とペソの上昇、上場企業各社の業績が良好だったこと、第3四半期のGDP成長率が7.6%拡大したことなどにマーケットが反応して11月にはいっても上昇は継続。ついには今年2月から続いていていたトレンドラインを越え、上昇トレンドに入りました。
こういったポジティブなニュースに加えて先週さらにBSPのMedalla総裁の今後の利上げに関するコメントによってマーケットさらに上昇。
海外からのホットマネーの流出額が増加していることも株価を押し上げる要因となり、11月末時点で6,800に届くところまで回復しました。
2022年12月はこのまま下落するのか
11月を最高の形で終えたフィリピン株式市場でしたが、12月に入りこれまでの上昇で利益を得た投資家たちが一斉に利食いに走り1日、2日と連日下落で2日金曜日にはPSEiがなんと3.64%と大きく下落して6,489.65 でクローズしています。
また来週発表があるフィリピンのインフレ率発表前に警戒していると言うのもあるかと思われますが、短期的には20日移動平均線がある6400レベルまで落ちる可能性がでてきました。
今回もっとも活発に取引されたのがSM Investmentsで-8%の下落でした。SMに続いて、GT Capital Holdingsが-2.6%、SM Prime Holdingsが-3.27%とここ1ヶ月間取引高が多かったブルーチップ株が売られています。
しかし米国や日本株に共通してますが、フィリピン株もアノマリー的に12月と1月は1年を通して最も株価が上がりやすい月です。
フィリピンでは年末の13ヵ月ボーナスやバーゲンセール、クリスマスなど宗教的なイベントがあり、1年間を通して企業の稼ぎ時でもありますが、加えて過去2年間は年末にロックダウンがありましたが今年はコロナの影響もなく、今年の第4四半期の各社の業績は良好だと言えます。
またこれまでフィリピンの国内企業の業績に大きく影響していたペソ安についても、毎年恒例と言える年末の海外送金と輸出売上高の増加によりペソの勢いが年末まで続くといわれているため、来週火曜日12月6日にあるフィリピンのインフレ率の発表まで一時的な下落は続く可能性ありますが、年末にかけて上昇トレンドは継続するんじゃないかと思っています。
2023年のマーケット予想
PSEiは年間を通してマイナスで終わった年は過去20年で6回ありました。(2年連続でマイナスだったのは一度だけでした)
マイナスで終わった6回のうち、‐12.8%だった2003年の翌年は41%、‐48%だった2007年の翌年は63%、‐1.6%だった2016年の翌年は25%と、マイナスだった年の翌年のPSEiは平均22%上昇しています。
もちろん今年は間違いなくマイナスでクローズするんですが、そうすると来年はプラスで終わる可能性が高いと思いますので、今後来年の上半期くらいまでは強気を継続するのではないかと考えています。
2022年12月これからフィリピン株を買うべきなのか?
答えはもちろんYESです。
フィリピン株は過去20年間で株価が5倍、年間平均リターンは12.65%ある大変魅力的な相場です。
しかし今年に入ってからウクライナ戦争やインフレによりマーケットは長い間下落トレンドに入っていいましたので、私は年始から資産を売却して、現金比率を高めていましたが、8月半ばに唯一保有していた金鉱株を売却後は10月上旬までフィリピン株へ投資をスタートした2020年3月以来初めて完全に、ノーポジション(現金率100%)でした。
しかし、9月末にベアマーケット入りして、10月に大底をつけたタイミングからどんどん株を買い戻しています。
もちろんまだインフレは上昇していて、金融政策の引き締めも引き続き来年も行われ、今回のように短期的にマーケットが下落するリスクもゼロではないのですが、2022年年末で好決算を出しているどう見ても割安な優良銘柄がまだ多いのも事実です。
そういった企業こそ、来年以降も引き続き、成長していく思いますし、短期的な利益や損失は気にせず2~3年先を見て長期的に見て上昇していくと思われる割安な優良企業の株へバリュー投資をしていこうと、12月以降もコツコツと買っていこうと思っています。
もしフィリピン株を買うなら何を買うべきか?
では実際に今買っている、もしくは今後買っていきたいセクターや銘柄について紹介したいと思います。
1.小売セクター
今年4月にカナダを拠点とする投資管理会社であるコリアーズ・フィリピンは今年第2四半期から「リベンジ消費」が始まり、小売業が最も急速に回復し売上高はパンデミック前のレベルに戻るだろうと言っていましたが、実際にそうなってきていると思います。
理由としてはやはりフィリピンは過去2年間で他国と比較しても厳しいロックダウンを何度も行ってきましたが、ようやくそれも終わりこれまでショッピングができなかった消費者はそのたまりにたまったフラストレーションを今年解消しようと「リベンジ消費」となり、その結果小売業の各企業の業績にも大きく貢献して今年は第2四半期、第3四半期とで好決算を出してきました。
例えばゴコンウェイ財閥のRobinsons Retail Holdings Inc.(RRHI)の第三四半期の純利益が 60.8%増加の17億ペソで9ヶ月で同年同期の63%増となる44億ペソを計上。
また同じく小売企業のPuregold Price Club, Inc.(PGOLD) も、第3四半期の純利益が前年比で30%増加し、9月までの連結純利益が13%増加して65億ペソと発表しています。
また国内最大のDIY専門の小売企業Wilcon Depotも3四半期の純利益が77.5%増の11億ペソ、9ヶ月間で23.3%増加しており、小売企業に関して言えば、第4四半期の業績はさらに拡大すると予測されています。
2. 不動産
フィリピン企業の収益は今年14%、来年は16%成長すると予想されていますが、その中でもっとも回復が期待されているセクターの一つとして不動産が上げられます。
不動産は、パンデミックで大きく打撃を受けていたモールは客足が戻り、オフィススペースについても2022年第3 四半期の時点で徐々に改善されています。
倉庫および保管部門などロジスティックス関連施設の不動産も延びていて2020年の6,000億ペソから2022年今年は1 兆2,000億ペソの利益が見込まれています。
こういった不動産業界の回復は上場企業の決算にも現れてきていて、Ayala Land(ALI)が昨年の第 3 四半期に 計上した25 億5000 万ペソの2倍以上となる52億 6000 万ペソとなり、SM Prime Holdings(SMPH)も昨年の40億ペソから79億ペソを発表しています。
また、Ayala landの子会社でロジスティックス不動産大手のAyalaLand Logistics Holdings Corp. (ALLHC) は、2022 年の9 か月間で連結純利益が 前年同期の41%増の5億6,500万ペソを計上しています。
3.銀行
銀行セクターに関してもローンや預金の伸びに支えられて、各社が利益を拡大しています。SMグループのBDO Unibank(NDO)は今年9ヵ月で43.7%増加して 430億6000 万ペソに、Ayala財閥のBank of the Philippine Islands(BPI) は75%増の305億ペソ、GT CapitalのMetropolitan Bank & Trust Company(MBT) は45%増加の234億ペソとなりました。
また上記の通り、不動産と銀行が今期から来年にかけて利益を拡大できると言う見方からすでに株価が上昇していますが、同時に親会社のAyala Corporation(AC)は9ヶ月間の純利益が昨年の23%増の239 億ペソ、SM Investments (SM)も昨年の50%増の429 億ペソ、GT Capital Holdingsは72%増加の150 億ペソと利益を拡大しています。
このように今年の年末から来年にかけて業績の成長が期待できる企業で且つ割安な銘柄はまだありますので、マーケットが下がったタイミングは絶好の買い増しチャンスと考えています。
まとめ
フィリピン株は10月から11月にかけて15%も上昇しましまが、12月にはいって早々、投資家たちは利益確定に走っていて、短期的な下落リスクが出てきました。
しかし、中期的には12月から1月にかけて上昇しやすい月であることに加えて、マイナスで終わった年の翌年は高い確率でプラスで終わる傾向があることから、2023年は比較的安定するのではないかと思っています。
その株かをサポートするフィリピンの各社業績も年末から来年に向けて利益が拡大する可能性が高く、その中でもこれまでロックダウンによる経済封鎖により影響をうけてきた小売業や不動産、銀行に加えてその親会社であるACやSM、GT Capitalなどの持株会社については今後も株価が上昇してくれるのではないかと期待してます。
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※なお上記内容は投資3年目の超ビギナーによるものですので、必ずしもそうなるとは限りませんので、その点はご理解お願いします。
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