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新品よりもずっといい

もはや製造年、製品シリアルナンバーもかすれ消え定かではないけれど、たぶん20年以上前に購入したパタゴニアの『GiⅡ(ギーツー)Pants』(LightWeight Cotton Gi III Pantsの前モデルだったような...)。100%ナイロン素材なのですが、同時代に登場した『バギーズパンツ』より生地が軽く薄く、高湿度な国の海辺での取材を重ねていた当時は現地での快適な行動着として重宝した記憶がかすかにある。あまり強く印象に残っていないのは、丈がバギーズパンツよりずいぶん長くて短足な自分は裾の端を踏み引きずって歩きがちで、それがストレスとなってだんだん履かなくなり、やがて箪笥の奥に仕舞ったまま長年経過。先日、久々に発掘したら裾が破けていたことに改めて気づいてリペアへ。

パタゴニアがパンツの裾直しに有料で応じてくれる修理サービス(WORN WEAR)を利用すべく鎌倉の直営店に持ち込みました。よく晴れた平日、夕暮れ前の斜光に照らされる店舗。この静穏な輝きを眼にできる、久里浜での造園仕事を終えてから思い立ったらふらっとカブを駆って店に寄れる現況が喜ばしい。東京の仕事から離れた日常を肯定したくなります。

6cm丈を詰めてもらうよう頼み、一週間もかからずにリペア完了の連絡がきたので、また仕事後に直営店へ。会計を済ませて切り離した裾の端とともに記念スナップ。応対してくれたスタッフはパタゴニアの旧製品に詳しく、このパンツが『G ll パンツ』と同定してくれ、軽やかな生地を賞賛してまでくれたもんだから盛り上がっておしゃべりが熱を帯びたり。

その佳き流れが招いたたまたまの幸運か、やみくもに流行に心惑わされて新製品に飛びつくのではなく、古いウェアを直しながら長く愛で継ぐ提案の『ファッションはわたしたちには関係ない』特製バッジとWORN WEARのステッカーをプレゼントしてくれちゃいました。お気に入りのウェアをめぐる楽しい会話に加えて、こうした嬉しい出来事があるもんだから、ぼくは破れたり、穴が空くなどパタゴニアのウェアにトラブルが起こるたびに直営店へ嬉々としてリペアをお願いしたくなるのです。

修繕されたパンツは丈がちょうど良くなって新品よりずっと快適に生まれ変わって感激。畑での野良着から東京へのお出かけ服まで、幅広くいっそう愛着し尽くしていこうと思います。

今日は梅雨を通り越して初夏の陽気になった都内を広範囲に散歩。まとったG ll パンツは高湿度な空気をものともせず、肌をさらさらにキープ。あまりにも心地よいものだから、いつもに増してアクティブにあちこちを歩きまわって休日を満喫できました。

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