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#7ニューヨークシティマラソン当日の朝

アメリカではDaylight saving time(サマータイム)というものがある。
その終了が、まさにNYCマラソンの当日に重なる。
真夜中の2:00AMに、時計を1:00AMに戻す。
それによって、1時間多く寝られて良い、と考えるのか。
時間を間違えるランナーもいるのではないか。
1週間でもずれていれば、間違いもおこらないだろうに・・・と、いらぬお節介。

さて、当日の朝、身支度をすませて、地下鉄1番線に乗り込む。
ちらほらとランナーの人たちが見受けられる。
South Ferry駅に着くと、皆が一斉にフェリー乗り場に向かい、人波でごった返している。
Whitehall Terminalのフェリー乗り場に到着すると、人々でギューギューになっている。想像以上の混雑!
なるべく先頭を目指して、失礼を承知で人込みをかき分けて進む。
フェリー乗り場入口までなんとか行き着き、そこで待機。

ついにフェリーに乗る瞬間、イエ~イ!!!という雄たけびが、あちらこちらから上がり、のっけからお祭り気分!
私はフェリーの乗船時間を8:45と申告しておいたけれど、8:15に乗り込む。
大体の時間でしかないみたい。
フェリーに乗り込んでからは、一番奥の席に座ると、出る時に一番早くに出られる。皆それを知っているらしく、奥までずんずん進む。
奥の座席を確保すると、ほどなく出発。
しばらくすると、右手に自由の女神像が見えてくる。
写真を撮りに、右側に人々が集まってくる。

フェリーからも意外とよく見える自由の女神


トイレは2階にある。やはり長蛇の列。
乗船時間は、30分。
出発してからほどなく向かわないと、あっという間に到着してしまう。

スタテンアイランドのSt. George Ferry Terminalに到着すると、皆が一斉にバス乗り場へ向かう。
数年前に出来たNYC唯一のアウトレットストア “Empire Outlet“の横を通り抜けて、迷うことなくみんなの後についていく。

NORDSTROMも入っているEmpire Outlet


次から次へとバスがやってくる。
大半は黄色いスクールバス、時々通常のシャトルバス。

次々とやってくるバス。これならスタート地点まで遅れることはなさそう。
“昨年より整備されているね“、というささやきが聞こえてくる。

バスに乗り込むと、隣はBrooklyn在住だという若い女の子。
今朝はBrooklynとスタテンアイランドを結ぶ橋や高速道路は使えないだろうから、どうやってBrooklynから来たのか聞いてみると、フェリー乗り場に近いLower Manhattanのホテルに泊まっていたとの事。
ニューヨークに住んでいても、工夫して準備している。

数十分バスに揺られ、スタート地点の“Fort Wadsworth“へ到着。
バスを降りて、すぐにセキュリティチェックを受ける。

ここまで無事に来られた!


道すがら簡易トイレがずらっと並んでいる。
中に入ると、トイレットペーパー、手指消毒の液、全て無くなっている。
昨日、たまたまNYCマラソンに関するYouTubeを見た。
何度も何度も「みんな、とにかくトイレットペーパーを持っていこう!」と繰り返していた。
その通り持参して来たけれど、本当だった(汗)

簡易トイレが数えきれないほどあるけれど、あまり褒められたものではない


ゼッケン番号によって、スタートエリアがBlue、Orange、Pinkに分かれている。
私があてがわれているスタートエリアはBlueなので、Blue Villageへ歩いて向かう。
Blue Villageのランナーは、Blueの“Corral F“というものから入って、スタート地点に並ぶことになっている。
一度入ると、戻れないらしい。
WAVE5は、“Corral“のopenが11:00AM。
遅くとも11:15AMには入らないとcloseになる。
入口のところで、伸び上がりつつ中を覗き込んでいると、
「中にトイレもあるし、寄付する上着を入れるボックスもある」とのこと。
11:00AMになってもいないのに、普通に入れてくれた。
時間は、目安でしかないのかもしれない。
こちらのトイレは、とてもきれいだった。トイレットペーパーも普通にある。
使う人が少ないみたい。

一応、細かくTime scheduleが示されている
Blue Startの人たちは、“Blue“の“Corral F“から中に入る
ギリギリまで、もう捨ててもいいダウンジャケットを着ていて、直前に寄付するボックスに入れる


スタートでは、ここまで無事に到着したことにホッとしつつ、この地点に立てる喜びをかみしめていた。
家族をはじめ、気にかけてくれた人たちのお陰、職場の方々の思いやり、ご協力で、ここまで来られた。

音楽が鳴り続ける。私の好きな“Empire State of Mind by Alicia Keys“
やっぱりニューヨークはこの曲!
音楽のボリュームが大きくなってきて、否が応でも気持ちが高まってくる。前の女の子が曲に合わせて踊りだして、“そうだよね、踊っちゃうよね!わかる!”と思った途端、スタート!
イエ~イ!!!という雄たけびが、あちらこちらから上がって、その叫び声と共に、みんな一気に走り始めた!
ついに始まった!今まで走ってきた通りに走ればいい!!
いつも周りにつられて、速めに走ってしまいがち。
でも、ここは敢えて、遅すぎると感じるくらいノンビリペースで行こう!と自分に言い聞かせる。
後半に苦しくならないよう、イーブンペース(一定の速度で走るペース配分)で、1キロを7分くらいで、ずっと走り続けられたら本望!(続く)


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