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未来の地球はこんな星?分かち合いとゆとりに心が落ち着く『美しき緑の星』上映会活動報告

こんばんは。ここさんぽの中川です。
最近子どもは食事中に席を立ってカーテンの間に隠れるのがお気に入り。汚れた口周りでカーテンにくっつくとカーテンが汚れてしまいます。
「カーテンを汚すと食べかすを食べる虫さんが来るよ~!」と注意しながらカーテンをめくったところ、本当にいました。モンシロチョウがレースカーテンにくっついていました。
冬越しをしていたみたいです。
家に蝶々がいることに子どももびっくりしていました。あおむしが野菜にくっついてきたのかな?

先日は「地球と自分を抱きしめよう!映画上映会」の最終回で、『美しき緑の星』を上映しました。


美しき緑の星はどんな星?

『美しき緑の星』は現代の地球より3000年進化した調和の惑星「美しき緑の星」と地球を対比し、現代文明の問題、不自然さを問いかけた映画です。
地球にやって来た主人公ミラが、「接続解除」という超能力で人々をとらわれから解放させ、本来の自分自身を取り戻させていきます。
30年前の映画公開当時は不評だったのですが、年々評価は高まり、現在も多くのファンを生み続けています。
2019年に正式に日本上陸しました。

緑の星の人びとは、家を持たず湖のほとりに住み、草で整えた寝床で眠り、朝起きるとみんなで運動したり、泳ぎに行ったりします。
運動した後は老若男女と子ども、みんなで食事の準備と畑仕事をします。
庭、野菜畑、果樹園、小麦畑での仕事、羊の乳しぼり、オリーブの実の収穫、ぶどうの収穫。
小さな子どもは摘みたてのぶどうを味見しながらの作業です。自分で食べたり、抱っこしてくれるお母さんの口に入れてあげたりします。

人びとは分担しながら楽しそうに仕事をして、食べ物を分かち合って味わいます。星の住民全員が親戚同士のような、とてものどかで平和な食事風景です。
午後は脳を鍛える時間で、テレパシーや未来予知などを習います。
政治は全員で行い、年に一度、山の頂上で星の総会をします。山の頂上まで2時間歩くことで知恵が増すそうです。

今は平和な緑の星でも、過去には現代の地球のような産業社会の時期がありました。
産業期の後に、大きな裁判と不買運動がありました。
人間、動物、植物の生命に有害なものを作った人や企業は、大量殺戮の罪で有罪となりました。
人びとは生命に有害なものを買うのをやめて、すべて廃棄していきました。

美しき緑の星にないもの
・貨幣
・競争
・戦争
・原子力
・自然破壊
・車
・身分制
・差別
・加工食品
・化学添加物
・薬品
・武器
・建築
・タバコ
・アルコール

緑の星の人びとのほとんどは、貨幣が何かすら知りません。
ミラの地球派遣の準備のため、地球に行ったことのある緑の星の人、オザムが地球の状況や貨幣について話します。
オザムはナポレオンの時代に地球に行きました。

若い女性:貨幣って何ですか?
ヴァンサン:ほら、あの……。
オザム:買うために使うもの。
ヴァンサン:そうそう、買うための……。例えば、何か欲しいとする。でも、買えないなら、諦める。
オザム:特に、食べ物。
若い男性1:でも、食べ物は必要でしょう。食べないと死んでしまう……。
オザム:そんなことは地球ではお構いなしだ。買えないなら、仕方ない。
若い男性2:どうやって見つけてくるんですか?貨幣って。
老いた男性:(オザムに向かって)地球ではまだ、その、貨幣を使ってるんだろうか?
オザム:いや、さすがにそれはないだろう……。帰還するときには産業化が始まっていたから。
若い男性3:それ、何ですか?
ヴァンサン:それは、この星でも通過した時期だ。三千年くらい前かな……。競争があって、文字で伝達して、いろんな物、何の役にも立たない物を大量生産する。戦争、原子力、自然破壊、治せない病気。つまり、原始時代の頃のこと……。

『美しき緑の星』コリーヌ・セロー

緑の星の人は、みんなで食事を囲み、食べ物を分かち合います。
お金がなくて飢えている人に食事を分け与えないという地球の慣習を知って驚愕しています。
緑の星の人は、飢えている人がいたら喜んで食卓に招くでしょう。
命に関わることまで「買えないなら、仕方ない」とお金の物差しで切り捨てる現代は、やはり不自然なのかもしれません。

美しき緑の星を鑑賞する子どもたち

今回は会場に3人の幼児がいましたが、みんな静かに映画を観ている時間が多かったです。たまにジュースを飲んだり、おもちゃで遊んだりしていました。
美しい風景や個性的な人びと、変わったできごとが出てくるストーリーなので、フランス語音声はわからなくても、画面を見て楽しめたようです。
おもちゃで遊んでいるときも、映画の中で印象的な音がするとスクリーンを振り返って、しばらく集中して見ていました。
ジュースを持っていちばん前の席に歩いていき、ジュースを飲む間しばらく見ているときもありました。
子どもたちはこの映画からどんなメッセージを受け取ったのでしょうか。

参加された方の感想

感想シェア会では、「悲しいシーンでも感動シーンでもないのに、なぜだか何回も泣いた」、「笑いっぱなしのシーンがあった」、「緑の星の暮らしがとてもしっくりした」などの感想がありました。
美しき緑の星の情景や接続解除された人々の様子が、胸に届き、心を揺さぶったことがわかってよかったです。

いただいた感想をご紹介します。

「美しき緑の星と言う惑星には、私達がきっとこんな世界だったらなぁ〜という気持ちを呼び起こすような生活があると思います。でも私達はなぜそれが良いと思うのに、そっちに移行出来ないのか。まさにこれは今の気候変動やさまざまな危機に対する心の持ちようと同じ現象が起こっていると感じました。 「どうせ私だけやっていても」「これは理想だから」等…私も心の奥深くではそう思っている部分があります。だからこそこの映画はよく映像にしてくれたと言う思いや私たちに改めて考えさせるようなものが多いのだと感じました。 こんなに世界を変えるような大きなことはできなくとも、歩いている時に木々を感じることや食べ物や水に意識を向けることなど私ができる範囲で感じることもきっと美しき緑の星に繋がる気がしました。 私は今やっと自分の中にゆとりを取り戻しつつあるのですが、きっと人は本来この映画のように喜び合い、分かち合い、祝福するために生まれてきたのではないかと思っちゃうくらい素敵な映画でした。」
人と自然が調和した緑の星のような生き方、やってみたいのに移行できないのはたしかに不思議ですね。世界を変えられなくても、自分の生活や感じ方を変えていくことはできそうです。人は本来喜び合い、分かち合い、祝福するために生まれてきたという考え、素敵ですね!

「本当素敵でした。いずれは地球🌏もそうなるではないかなぁと言われる方もいます。 私自身もそれを望んでます。争いもなく競争もなく皆んなが自由に生きる素晴らしい。」
いずれ地球も緑の星のようになると言っている人もいるんですね。どうやって移行していくのか、楽しみです。みんなが生きる歓びを持った星がいちばんだと思います。

「怒っている人達を見て、私もあんな時あるなと思ったし、周りにもいる。今まで自分のままでいさせてもらえなかったのだろうな、失敗をさせてもらって、それを前向きに受けとめてもらえなかったのだろうなと思った。彼らの子ども時代を思って「あなたが感じることは何も間違っていないよ」と伝えて、自信を持たせてあげたいと思った。 自分が保育士を始めたのも、それをしたいからだ。でもまず、自分を愛せなくてはと思って、自分にやさしく声をかけている。」
教育の過程では、感じることや考えることを矯正されていくことも多いですね。それで本当の自分の気持ちに蓋をしてため込んで、時に爆発して怒ってしまうのかも。
子どもたちに「あなたが感じることは何も間違っていないよ」と伝えて自信を持たせてあげたいと思って保育士を始めたこと、素晴らしいです!
ぜひご自分にもやさしくしてくださいね。

セロー監督のメッセージ

『美しき緑の星』の日本公開に際して、セロー監督からの日本向けメッセージがあります。
この社会でおかしいことや不自由、不幸せをなくすための大切な考え方について、優しくわかりやすく教えてくれます。
こんな考え方が広まれば、地球も美しき緑の星に近づいていくでしょう。
6分の動画ですが、動画説明文の中にメッセージ全文が書いてあるため、すぐに読むこともできます。

今後のここさんぽの活動

先日の健康福祉村散歩では1周2kmのコースを2周して、4kmのサイクリングを楽しみました。参加してくれた5歳の子は2周目で補助輪なしの自転車に乗れるようになりました。

  • 2月2日(土)『バレンタイン一揆』 @越谷市市民活動支援センター *リジェネラティブでローカリゼーションなマシュピの森のチョコレートを持っていきます!フルーティーなアリバ種カカオをお楽しみください!

  • 2月21日(金)『医学生 ガザへ行く』@越谷市市民活動支援センター *欧州の医学生がガザで過ごした日常を知りましょう。

  • 2月23日(日)梅林公園への散歩会 *昨年は3月に行って散っていたので、今年は満開を見られるといいです。

  • 3月1日(土)『0円キッチン』@越谷市市民活動支援センター *お金をかけずにご飯を食べる工夫を見てみましょう。

  • 3月22日(土)『ANIMAL ぼくたちと動物のこと』@越谷市市民活動支援センター *かっこいい若き環境活動家の旅です。

  • 4月5日(土)元荒川でのお花見散歩会 *日本酒をふるまいます!神亀かな。マイカップご持参ください。

  • 4月13日(日)『幸せの経済学』@越谷市市民活動支援センター *ラダックの「懐かしい未来」を取り戻すローカリゼーションを学びましょう!2025年9月には「ローカルフューチャーズ」主催のプラネットローカルサミットがラダックで開催されます。

  • 4月26日(土)『都市を耕す エディブルシティ』@越谷市市民活動支援センター *市民農園に当選したら、畑に蒔いて余った種をお譲りしたいです。

梅の花のつぼみがふくらみ始めています。

今日も素晴らしい一日です。 ここさんぽ

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