入院1日目、カオスで楽しい夜

8月中旬ぐらいから首元あたりのリンパがぼっこり腫れ、口がうまく動かせなくなったため、食べたり飲んだりできなくなってしまった。
薬も飲めなくなってしまったため、1周間ほど入院することにした。

入院一日目に大変面白い経験をした。ぜひそれをここで書きたいが、当時は混乱していて断片的な記憶しかない。でもなんとか書いてみたいと思う。
少々読みづらいと思うが、勘弁してほしい。

入院前日、前々日から痛みで寝れなかった。だから入院一日目は寝不足であった。3日ほど寝ないとカオスになっていく、脳内が。さあ寝ようかと思うが寝れない。寝ようと思うが痛みがやってくる。看護師さんに睡眠薬を処方してもらったがやっぱり寝れない。寝れないから本を読もうとしたが、痛みで内容がまったく入ってこない。痛くて仕方がない。なので、趣向を変えて霜降り明星というお笑いコンビの粗品youtubeを観ることにした。笑うことで痛みを分散させる事ができないかなと考えもあって。粗品と後輩との動画だったり、犬系彼女?との動画を観た(と思う。入院一日目の夜に観たのか前日に観たのか曖昧だけど)。

観ながら「起きている」と「寝ている」の境をずっと彷徨っていた。粗品の動画となんかの映画となんかの本(忘れてしまった)とがシームレスに繋がっていき、世界の境目がなくなってしまった。どこまでがぼくの考えで、どこからが粗品が言ったことなのか、それとも映画や本で言ったことなのかがわからない。こんなふうに色々考えるようになり、頭がぐるぐるぐるぐる回っていった。そのうちにこれ以上粗品のyoutubeについて考えるのは危険すぎると思うようになった。睡眠薬を飲んでいるから眠い、とても眠い。ただ「起きている」から「寝ている」にジャンプしてしまうとこれは危ないと思ってしまった。寝ると何か粗品についての考えが脳を支配してしまい、危険な考えに侵食され、自分が自分ではなくなる気がしていたのだ。その時のぼくにとって寝ることとは彼岸に渡る気持ちであったのだ。だから寝そうになると「ヤバい!」と思い、ベットから出て病院の中を徘徊していた。そうすると少しはぐるぐるとした気持ちが和らいでいった。でも、眠い、ベットに入りたい、ただベットに入るとあのぐるぐるとした気持ちが復活してしまう、その繰り返し。
そうして朝まで迎えたのだ。

そんなカオスな状況は当時は死ぬ思いであったが、今考えるとなんだか貴重な体験をした気がする。楽しい経験をした。
なぜ、今ぼくの気持ちは整理がついていて、安定しているのだろう。

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