アドベンチャーな恋愛

台湾の彼女と知り合ってからもうすぐ二年になろうとしている。
日本語を勉強していて、日本に住みたいと思っている彼女と、台湾が好きで将来台湾に住みたいと思っている俺が、コロナ禍の二年前の12月にいろんな話をLINEを通してするようになった。

会いたいと思っても、それぞれの国の政府が強固な入国制限をしていたせいで、簡単に行き来できない状態だったのだ。

しかし、恋愛というのは不思議なもので障害が高ければ高いほど、当事者の気持ちは昂り、会いたいというモチベーションは高く維持されていくものなのだ。
おそらく脳内にアドレナリンやドーパミンが程よく出続けるんだろう。

小説やドラマなどに限らず、あってはならない関係だったり-不倫ということだが、これについては別に話をしたい-、親の反対を押し切って駆け落ちしてしまうようなハードルの高さに似ている。

しかし、にほんが、そして台湾が時をほぼ同じくして、世界的に見ればかなり遅く入国制限を大幅に緩和したため、ようやく機が熟したのだ。
明後日10月15日早朝に彼女は関空に降り立つ。
それを迎えることを想像するに、まさに感動的な出会いになるような気がしている。
これまでほぼ毎日のように夜10時(台湾時間午後9時)になると、LINEでコールし、1時間ほど言葉を教え合ったり、雑談を楽しんできた。

俺は自称多動性なので、子供の頃からより遠いところに住む友達が好きだった。
幼稚園の時も小学校の時もそうだった。
高校に至っては自転車で10キロ以上も離れた隣町の友達とよく連んでいた。
大学は同級生がほとんど関西や中京方面の大学に進むのを嫌って、関東の大学に行った。もちろん、親から遠く離れたいと思っていたことも確かだが。
就職後は九州出身の女性に恋をして結婚したし、離婚後も付き合う彼女はほぼ間違いなく県外の女性だった。
そして、今回は台湾人の彼女。

こういうと反発されそうだが、こういう遠いところの人たちと付き合いたがるのは、一種の冒険なのだ。
見知らぬ土地に行ってみたいという欲望に似た感覚。
恋愛も冒険だから、そこに興奮を覚えるのかもしれない。

周囲の家族などは大いに迷惑なのだろうが、それが俺なのだから仕方ない。
誰にも忖度しない生き方の方が楽しいからね。

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